ゲーム攻略マンのファイナルファンタジー15の攻略日記

FF15の違いと反響、2017年度のDLCやアップデートについてのインタビュー

週刊ファミ通2017年2月16日号

この前の電撃PlayStationのインタビューに続き、週刊ファミ通2017年2月16日号のほうでも
田畑端ディレクターが、FF15発売後のインタビューを語ってました。

2017年1月31日でファイナルファンタジーは生誕30周年を迎える。
そのためネット中継はされなかったが、メディアを招いて30周年の記念イベントを開催してました。


今週のファミ通の表紙は、天野喜孝氏が描いたデザインだそうです。
モグチョコカーニバルに合わせたオーダーだったのかは不明だが、
30周年なので30匹のチョコボ、そして1匹だけモーグリがいるデザインだと思われます。


ファミ通ではインタビューの他には、ファイナルファンタジーの30周年を振り返る記事や、
インベントでのグッズ紹介など14ページぐらい特集してた。
その中に、田畑DがFF15に関するインタビューに答えてました。



FF15の600万本超えの手応えは? 目標は達成できたのか?

田畑:

ワールドワイドで販売本数が600万本を突破できたというのは、一つの目標でもあった。
それを発売一ヶ月で達成できたことに関係者全員で喜びつつ、少し安心したというのが正直な気持ちです。
一定の消化率に到達しないと次の注文が入らないので、順調に売上げが伸びてくれていると見ている。


4年半くらい前に欧米販社が出したFF15の販売予想は、500万本よりもはるかに低い数字だった
そこから考えると大きく成長させられたという感じはある。

パッケージ版とDL版では、スクエニの平均よりもDL版の売上げはとても多くなっている
日本だけでなく、欧米でも良い数字が出ているので満足している。


発売前に海外でフラゲ情報が出て騒ぎになったが、世界同時発売が影響したのか?

田畑:

一部地域で契約違反があり、販売されてしまったんです。
ただ、これまで世界同時発売ということを、あまりやってこなかった
我々のノウハウ不足
という面もありましたので、今回の件は勉強になった。


FF15の反響はどう見ていたか?

田畑:

発売直後の反響が一番大きかった。
プレイスタイルによる評価の違いが、とくに目立っていたのが印象に残った。


FF15はゲームの世界の中で多くのことを体験し、仲間との旅を続けることでストーリーを含めた
満足度を高めていくというゲームデザインにしているのですが、
ストーリーだけを追って進めていくという遊び方に対して、
我々が考えているよりも低い満足度になってしまった方もいたようで…。


遊び方による満足度の違いが、想定したよりも顕著に表れてしまいました。
いろいろなプレイスタイルに応えつつも、なるべく多くの人に新しいスタイルのゲームを
知ってもらう作品にしたかったというところはありましたが、
ここまで意見が割れるとは思いませんでした。


オープンワールドをどう体験するかで満足度の違いが出てきたと

田畑:

そう思います。


オープンワールド慣れしてそうな海外ゲーマーからは、どんな意見・評価が届いているのか?

田畑:

今世代のゲームとして、とても満足できたという評価が多い。
FFが新たなステージに進むための大事な一歩として凄く重要な作品だった
という評価が印象深いです。


ただ、当然比率は違えど、海外にもストーリー進行を最優先するプレイヤーはいます。
そういうユーザーの評価は日本と同じだった。
ゲームの前半からしっかりと世界を旅してもらえば、満足度はかなり変わったのではないかなと思います。


今後予定のアップデートロードマップの決定にはどういった意図があるのか?

田畑:

ゲームは発売までは、開発チームが良いと考えるものを盛り込む我々の財産だと思うのですが、
発売後はユーザーの方との共有財産になると思っている。
ここからはFF15を皆さんと一緒に、より良くしていきたい。


ですので、まずは我々がフォローしきれなかった、メインストーリーを最優先で進めるという
楽しみ方をもっと高めるために、手を入れる決定をしました。
チャプター13をピックアップしたのは、発売直後に一番反響が大きかった部分だからです。


チャプター13はどう受け止めているのか?

田畑:

それまで自分が持っていた力や仲間を一度手放し、取り戻した時にカタルシスを得て、
自分がやってきたことの確かさを感じてもらうというのが我々の意図していた
ところでした。

オープンワールドの世界を巡り、旅で仲間との絆を築いたうえで、チャプター13を体験してもらうと、
そのカタルシスが何倍にも感じてもらえると思ったのですが…


進め方でカタルシスの度合いが違うでしょうね。
世界を巡らせるための導き方や、サブクエストを遊ばせるための
手ほどきのようなものが少し必要だったのでは?

田畑:

そこは難しいところでメインストーリーの流れが分からなくならないように、
ということを発売ギリギリまで注意深く調整した結果、今の形になりました
結果として、良い部分と悪い部分があったのかなとは思います。


チャプター13のレイヴスは少し唐突感があったが、
ストーリー部分をやむなく削った部分はあったのか?

田畑:

いえ、とくにそういったことはなかった。
一人の主人公の視点に立ったときに体験する旅と物語をセットで体験してもらうというのが、
今回のゲーム全体のデザインなので、自分(ノクティス)から見たときに分からないことはある
という考え方
が前程にあった。


加えて物語の描き方に関しては、配分の問題でゲームに含める要素のうち、
8割をメインストーリーの丁寧な描写に割り撮ると、その他の部分は2割しか作れない
今回は意図的にゲーム中の体験を充実させるほうの割合を大きく増やすことにした。


ストーリー攻略済みのユーザーが、もう一度そのチャプターだけ遊べる用意はされるの?

田畑:

クリアした方は、チャプターを指定して遊びたいですよね。
そちらもセットで考えるようにします。


表示バグが結構残ってネタになったが、そちらはどう見ているのか?

田畑:

プレイヤーに一定の自由を許すゲームである以上、発売時に全ての不具合、
不整合を物理的に取り除くことは不可能に近い。
ある程度面白いバグが出てしまうかもとは思っていた。
ただ発売の初日から、あれほど盛り上がるとは想定外でした。


FF15の開発では、現在どういった作業を優先しているのか?

田畑:

今は並行していろいろな作業をやっている。
チャプター13の改修は、本編のアップデートに含まれる取り組みの一つ。
本編の無料アップデート、追加DLC、VR関連の3つの作業がそれぞれ進んでいる。


短期の無料アップデート配信時期は、純枠に機能やコンテンツ自体を楽しんでいただきたいので、
デバッグをしっかりしてから配信したいと考えている。
ですので、今は3月に用意できればと考えています。


ブースターパックの配信時期は?

田畑:

2月中に配信する予定です。
文字通り無敵になれる無敵スーツを始めとした、
ゲームクリアを促進するためのアイテムや装備を追加予定。


実は僕の一番好きなプレイは、ゲーム開発終盤にデバッグで無敵にして遊ぶことなんです。
これがメチャクチャ楽しいんですよ。
普段は開発の特権なのですが、この楽しさも皆さんに味わって欲しいなと思って追加することにした。


VRコンテンツはどうなのか?

田畑:

VRコンテンツに関しては開発は進めているが、
まだ具体的な配信時期をお伝えできるほどの進んでいない。


レベル上限(Lv99)を解放する予定はあるのか?

田畑:

はい、予定してます。


ロード時間はさらに高速化可能なのか?

田畑:

正直、それは難しい。
広範囲を見渡せるゲームなので、一度の読み込みの情報量が多くて、どうしても時間がかかってしまう。
いろいろと工夫はしているが現状はここまでです。


他に予定しているDLCやアップデートはあるのか?

田畑:

予定はないんですが、野望が一つあります。
それは車であの世界を自由に走ることです。
ただ現状、これを実現するハードルはとても高い。凄くバグが出るので。


シフトでの移動も進行不能に繋がる不具合が多発してしまったので、体験版を出す直前に
非戦闘時には使えないようにしたんです。
ですが、ずっと改修やデバッグを進めてきて、製品版のクラウンアップデート
ようやく実装することができた。


車で自由に走るというのは、シフト以上にデバッグ量が膨大になるので、
まだアップデート計画の中に入れられるほど実現の目処は立っていないが、
いつかは実現させたいと思ってます。


本編で行けないエリアに入れる動画が話題になってたが、エリアは今後増えるのか?

田畑:

あれはバグを利用したものですね。
実は後半の列車が走るルートに大きなマップが用意してあるんですよ。
ちゃんと地形を用意して列車のルートを作った。


ただ作り込んではいないものなので、あのまま自由に移動できるエリアとして開放するのは難しい。
今後の拡張で、もしかしたら遊べるエリアに作り直すかもしれませんが、
そうなると1年がかりの開発になるので、現段階では予定には入れていません


仮に新たにフィールドを拡張するなら、インソムニアも候補になるでしょうね。
あそこもマップ自体は結構広い範囲を用意してあります。
ただ列車マップと同じで、そこに古典つを入れて作り込んでゲームとしてバランスを取ってとなると、
やはり1年仕事になってしまいます。


10年後のいろいろな人物にも会ってみたいです。シドニーとか。

田畑:

会いたいですよね。ただキャラクターに関しても、ご都合的に出てくるのは嫌なので、
そうすると設定やストーリーもキッチリ用意して、それに見合うだけのイベントやクエストが必要になる。
マップの拡張は将来に向けた野望としておきます。


PC版について

田畑:

あと将来的な希望としては、他のプラットフォームにも出してみたいです。
どちらかというと技術的なトライという意味で、PCのハイエンド機でFF15を動かした場合、
どれほどのものが作れるのかというのをユーザーの皆さんに見てほしいし、僕らも見てみたい。


あとはPCならではの機能で、自分でクエストを作ったりするMOD機能ってあるじゃないですか。
そういったもので、よりFF15の世界を自分のものとして楽しむという、
プラットフォーム独自の遊び方の追求にも、開発としてトライしてみたい。


2017年はFF15ファンへの恩返しの年だとおっしゃってましたが

田畑:

そのつもりで、もっともっとFF15を楽しんでもらえるよう作業を続けていきます。
もしかしたら「会社から途中で止めろ」と言われるかもしれないので、あくまでも目標ですが。
本作は初動でそれなりの売上げがあったことが、開発を続けられる後押しになっています。



感想

全体的に今更かな~

電撃のインタビューより、さらにエグったような内容だった。
あれはカタルシスを求めてやったことだったのか…とシラけた部分もある。
情報的なものとしては、FF15 ATR:新春スペシャル!の動画が若干新しいです。
もう少し内容を明確に伝えてました。


全体的な感想からすると今更かな…。
チャプター13に関しては散々言われていたが、「今更修正したものを遊んで誰が得するのか?」。
それをやるんだったら追加チャプターやサイドストーリー的な感じで、
足りなかった物語を煮詰めていく方向性のほうが良かったと個人的に感じました。


無敵スーツや釣り具の追加にしても、発売日組や年末年始組はすでに遊び終えて、
別のゲームに移っている頃だろうし、つい最近FF15を始めた方だけが喜びそうな内容なのがアレだ。
フリードライブは遊びの幅がどのくらい増えるのか謎だし、
結局開発側はFF15をどうしたいのか?といった部分が見えてこないかな…


もうすでにゲームソフトを店売りしてしまった方も多いと思うし、
そういった点も含めて「今更かな…」といった印象を受けた。
エピソード系のDLCが配信される頃には、果たしてどれほどのユーザーが残っているのだろう!?


サジが一つ違うだけで、ゲームってこんなに感じ方や面白さがガラリと変わってしまうんだと
感じさせてくれた作品でもあるかな…

ただ「これバイオハザードぽくないか? これってFFなのか? この方向性は正しいのか?」と、
FF15開発者は誰も口を挟む人がいなかったのか?という疑問も感じます。


今後のFF15はどうなることやら…

無敵スーツ・魔導インビンシブル

行けない帝国のエリアを作るのに1年開発かかるのなら、
さすがに「それはもういいやw」な気分にもなりますね。
それだったらFF16を早く作ってほしいところだ。


2017年度は開発とユーザーの共有物としてFF15を作っていくという方向性ならば、
例えば無敵スーツのデザインなどは「どれがいいですか?」とか、
アンケートを取りながら進めればいいと思った。魔導兵やグラウカのようなデザインかと想像してたら、
FFの世界観をぶち壊すようなヒーロー戦隊ものになるとは予想外でした…


ただ一般的に感じてるユーザーのニーズや声とは、追加オプション的なものよりも、
ストーリーや話の筋がよく分からない部分に対して「納得したい、よく理解したい」と、
望んでいる声が多い気がします。
そのためのチャプター13前後の修正なんだとあらば、もう何も話すことはないかな~




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