桐生一馬と真島吾朗

2016年1月21日に発売した龍が如く極のレビュー
セガが開発したPS4、PS3ソフトの龍が如く極の感想。
以下はPS4にてプラチナトロフィー獲得済みでのレビューです。

 

Good評価
  • 錦山彰の空白の十年のムービーが良かった
  • グラフィック、操作性が良くなった
  • 経験値が稼ぎやすかった
  • 龍が如く0の続編物語が見れた点

今作の龍が如く極は龍が如く1のフルリメイクソフト。全体的なストーリーは同じだが、グラフィックや操作性は龍が如く0をベースに組んであり、龍が如く1と比較すれば断然に別物ソフトといえるほどの内容です。とはいえ、言うほど多くの新しい要素が追加されたという気はしなかった・・・

ストーリーで追加されたものの要素は、冒頭ムービーで錦山彰の空白の十年のカットされた映像が流れる感じだけだった。細かくストーリーを見ていくと、若干ではあるが追加や改変されたシナリオはあるけど激的な変化は見られません。あくまでリメイクソフトなのだと思った。

そもそも桐生一馬が刑務所にいる間、錦山彰は何をやっていのたのか?なぜ世良勝は桐生一馬を絶縁にしなくて破門にとどめておきながら、ヒットマンを刑務所へ送り込んだのだろうか?など今まで謎だった要素が分かりスッキリしたところがあったのが、一番良かったのかもしれません。今までは「たぶん、こうじゃね?」と予想の範囲でしか語れなかったものが多く、ストーリーの描きが足りなかったため、龍が如く極では補足を追加したような感じといえます。

 
バトルに関しては基本は龍が如く0のチンピラスタイル、ラッシュスタイル、壊し屋スタイル、堂島の龍スタイルを切り替えながら戦うシステムです。龍が如く極ではスタイル毎に強化していくのではなく能力強化・心・技・体・龍のカテゴリー毎に分かれた内容を経験値を使用して強化していくもので、まあこちらも龍が如く0とそれほど変わりはないです。真島吾朗を倒してれば心・技・体はすぐカンストするのでレベル上げ作業があまり必要がなかった点が良かった。

他のシステムな要素はサブストーリープレイスポットがあって、神室町の飲食店販売店などの要素はいつも通りです。収集系はコインロッカーの鍵メスキングカードCP交換所のコンプリートなど。ストーリーを進行させれば闘技場なども利用でき、メインストーリーを最後まで攻略すれば、遥のおねだり究極闘技が解放されるところもいつもの龍が如くだった。

久々にポケサーなどを見れて龍が如く0の頃から10年以上だったが、その後どうなったのか?などニヤリとさせる場面があったのは良かったと思う。サブストーリーなんかでも若干そういった細かい点でニヤリとできるところが散りばめてあった。

 

Bad評価
  • 全体的に使い回しが多いゲーム
  • ボリュームが少ない・・・
  • どこでも真島が面倒くさかった
  • 追加要素があまりない

前述した通り、龍が如く極の独特の新しい追加要素というのがほとんど無いに等しいかもしれない。例えば、どこでも真島という真島吾朗がいっぱい出てくるシステムでは、基本的に雑魚的に乱入したり、カツアゲ君のように街をブラついているだけでこれが新しい要素で尚且つ面白いか?と聞かれるとほんの最初の時だけに限るかと思う。

また超スタイルの極みというヒートアクションが導入されたことにより真島吾朗も含めて、ボス戦では一定ダメージを与えると体力が回復する動作に入ってしまうため、超スタイルの極みで阻止をする流れになる。阻止ができない状況だとみるみる体力が回復されてしまうため、ボス戦のバトル時間が伸びまくってこれがまたダルい要素となっている。スタイリッシュなバトル要素が廃れ、面白いシステムだとは言いづらいものがある・・・

 
真島吾朗にしても面白い人系の真島を全面に出したような感じがして、龍が如く0のようなシリアスで極道を感じさせる真島吾朗が見れなくなったのは、コアな真島ファンから見れば一体どうなんだろう・・・と疑問に感じるさせるところがある。

しかもドスやバット、素手の真島といったような、ただバトルスタイルを変えただけの真島吾朗と嫌というほど何度も何度も戦わされて、またランクが上がる度に体力が無駄に多くなり、倒すのが凄く面倒だったという印象があった。真島吾朗の魅力とはそこじゃないような気がします。

 
また昆虫女王メスキングを目玉の新要素としてカウントしている時点でおかしいとは思っていたのですが、基本的にキャットファイトの使い回しゲームなので新しいゲームとして認識はしなかった。また無駄にカード収集させる割には、全種類カードを使いきって戦う訳でもなく、基本はジャンケンゲームなので初期に貰ったカードがあれば十分なのではないでしょうか?という感じでした。

全体的にどこか開発陣はズレているような気がしたわけですが、短期間で制作したゲームなので満足してたりするのだろうか・・・。それだったら外伝作品を作るとかしてもらった方がファンは喜ぶと思った。既存からあるものばかりでガッツリと龍が如くシリーズをプレイしてきたユーザーからすれば、かなり物足りないゲームだと感じると思います。新参からすれば逆に満足するゲームでしょう。

 
総合評価
全体的にどうしちゃったんだろ・・・と物足りない内容だった。また面倒くさいところが多かったような気がした・・・。キャバ嬢は二人しかいなかったが、個人的にはテキストベースのだらだら会話は面白いと思わないので二人で丁度良かったですw

龍が如く極というタイトル名にふさわしい出来栄えか?と聞かれれば、答えは”NO”なんですよ。むしろ龍が如く0より面白さが劣化してしまった部分が随所に見られ、もう少し開発に時間をかけるべきかと思った。とはいえ龍が如く6の先行体験版が付いていたので、新しくなった龍が如く6にはどこか期待がもてそうなところはある。

モーションデータにおいても使い回しが多く、赤井兄弟の兄貴に真島吾朗のダンサースタイルを割り当てたりするのはどうなんだろう・・・。固有キャラクターのモーションデータに関しては使い回しすべきではないと思う。サブストーリーは一応改変されているところはあるものの、大幅改変というほどの内容でもないので面白さが増しているということもないのが残念。

まあつまらないゲームという訳でもないが、面白いゲームともいえないこの微妙な感覚・・・。あくまでリメイクソフトとして龍が如く極を見るべきなんだと思った。新作ゲームとして見るとこんなレビューになるかと思います。欲をいえば錦山彰の視点でゲームをプレイできるようにすべきだったのでは?と思った。龍が如く極でも主人公プレイは桐生一馬だけです。