スターオーシャン5 Integrity and Faithlessness

2016年3月31日に発売したスターオーシャン5のレビュー
販売はスクウェア・エニックス、開発はトライエースでPS4、PS3ソフトのスターオーシャン5の感想。以下はトロフィー獲得状況は大体8割ぐらい+イセリア・クィーンがいるExtraダンジョンを6周以上クリア、あと適当に周回プレイ感じのレビューです。プラチナトロフィーまではマゾすぎて時間かかりそう・・・

良い評価

  • グラフィックが良くなった(SO4と比較して)
  • 段差のある地形、遠くの風景とか
  • ゲーム音楽がマッチしている
  • シームレスにバトルを開始できるのがいい

全体的に良い評価よりも、悪い評価の方が目につくのが多くて残念だった感じがする。
グラフィックに関しては初めにプレイ動画を見た時は画質汚いと思ってたが、実際にプレイするとそこまで気になる画質ではなかった。ただ、PS4のハイクオリティーなゲーム画質と比較すると中ぐらいのグラフィックですね。でもスターオーシャン4よりは全然マシになったと言える。

初めのスタール村なんかを観察してると、海辺が広がり、少し上の方へ登っていく高差のある地形になっている。RPGだと常に水平地形の街並みになりがちだが、坂のある風景というのはRPGらしさを感じる要素の一つだなと、しみじみと思いながら序盤の頃はプレイしてた。こういった風情のある地形ってのはいいもんだ。

ゲームミュージックはどこのフィールドを聞いても心地よさが感じられる。まあ作ってる人が一緒なので、どこかテイルズを感じさせる要素が多い曲ですね。

バトルはシームレスで、エリア切り替えなくスムーズにできるようになった点がいい。キャラクターチェンジもシャカシャカと切り替わったり、自操作でもないキャラのリザーブラッシュを発動させれるのは案外良いとは思った。ただ慣れるまで時間がかかるところもある。それと全部がシームレスなのか?と言われると違い、街からフィールド、街から宿屋へ出入りする際はローディングが入ります。

 

悪い評価

  • RPGにしてはマップが少ない
  • カットシーンをスキップできない
  • NPCの自動会話システムが馴染めない
  • 大人数バトルはごちゃごちゃしすぎ
  • プライベートアクションがクソつまらない・・・
  • 全体的にストーリーが子供じみてる
  • いらないアイテム、ロール多すぎ
  • ×ボタン押しダッシュが失敗している
  • 序盤のマップで上下にカメラががたがた揺れすぎ
  • ゲームバランスに疑問を感じる
  • 技のエフェクトが派手すぎて敵や味方が見えない
  • 基本的に同じところをダラダラと行き来するのが多すぎる
  • バトル開始時の強制エスケープにぶちキレそうになる
  • ダイナミックカットシーンとかいらない
  • バトルスキルの習得・レベルがスキルブック必須なのが残念
  • 作業感が多すぎる・・・

まずマップ数が少なすぎると思った。なのでストーリー攻略にしても、クエスト攻略にしても同じフィールドや街を何度も何度も移動させられることになる。しかもクエストはお使い系と討伐系の内容なので移動が主なってしまっているのが残念。一応ファストトラベル的なものもありますが、使える時期が後半頃なのであまり意味がない。

スターオーシャン5ではシームレスにキャラクターが動作したりイベントが発生するため、カットシーン的なものや、ムービーシーンといった要素が少ない。なので誰が喋ってるのか、キャラクターの細かい表情などがアップで見れないのはマナイナス点と言わざるを得ない。むしろ開発側が手を抜いて作成したいがために、ダイナミックカットシーンを導入したのではないかと私的に考えている。こういった作成方法は手抜きゲームだとあしらわれるので廃止したほうがいい。

 
クエストの移動のダルさもさることながら、頭にきたのがプライベートアクション(PA)の発生である。街で発生するPAを一通り見て終わりかと思いきや、宿屋やフィールドなどエリア切り替えをすることで新たなPAが発生するという仕様。1~2個程度ならまだしも、20~30個近く更新されるため、その度に何度も何度も宿屋を出入りする作業ゲームになり、馬鹿らしく感じたところがあった。

しかもそういった散開ポイントで発生するPAだけでなく、ある地点を通過すると自動で発生するPAが存在するが、それも同様のシステムでエリア切り替えで新たなPAが発生するシステムです。自分はクエストを攻略したいのに自動PAが開始されたりなんかして、立ち止まって聞かざるをえないゲームテンポの悪さを感じた。しかも飽きるほどPAの数が多いこと多いこと・・・

こういったゲームの流れを阻止するように挟み込まれるイベントぽいやつはどのゲームもダメだと思う。しかもPAの内容が凄くつまらないものがほとんどで、一言二言で終わるものばっか。どうでもいい会話内容で、無くてもいいやつばっかでアホらしく感じたものが多かった。「自動PAは廃止しろ!」と心底からイラついた要素だった・・・

 
システム的には誰がプレイしてもこれはダメすぎるとハッキリ言える要素は、まずバトルを開始したときに主人公のフィデルと距離が離れている仲間を操作にしている場合、バトルが開始されるとエスケープの外にいるため、バトルが開始した途端に逃走が完了してしまうというお馬鹿なシステムだったのが大変残念でした。こんなの少しテストプレイしてみれば「あれ?おかしいぞ・・・」と気づける要素だと思うが、何故それに気づけないんだ?というおかしさ。

また×ボタンを押しながら左スティック移動でダッシュできる仕様だが、ダッシュしながら右スティック操作がやりづらいというか無理ゲーすぎる。モンハン持ちのような特殊な持ち方をしないと無理だった。ボタン配置でコントロールできる仕様でもないので、こういった部分もゲームに支障が出る。技のエフェクトも派手すぎて敵・味方が見えなくなるのは当たり前になっていて、快適なゲームとは言い難い。

総合評価

ざっとこんな感じだろうか。全体的に40~50点ぐらいのゲーム内容だな。悪い評価ばかり目立つ感想になってしまいましたが、ただこれでも少ない方かな・・・。細かい部分をいちいち挙げてたらキリがない。そして古い要素ばかりで、新しい要素はシームレスと大人数バトルくらいしか挙げるところがない。マップが少ないし、SFのような惑星移動とかほぼ無いに等しい。星の海とはなんだっけ?と思えてしまう。

ゲームボリュームに関しては、クエスト、プライベートアクション、宝箱入手、エネミー図鑑を100%コンプリートする流れでプレイしてたので、個人的に少なかったという印象は全くなかった。プレイ時間は100時間以上はなってた。ただストーリーだけを優先して進めてしまうと、やっぱボリューム不足に感じるところがあるかもしれない。

ゲーム難易度は簡単すぎるかな。広範囲で威力の高い技がやや気になるが、それはきちんとレベル上げ食べ物によるドーピング、装備強化、適切なロール設定をしてればクリア出来る問題なので、そこに難癖を言うのはプレイの仕方が悪いとしか言えない。

 
全体的にマゾい、作業的だと感じたのはバトルコレクションにしても達成数が多すぎるため、周回プレイをしても全部獲得に至りそうにない点が気になった。スターオーシャン4ではさらにマゾ仕様で1000時間ちかくプレイする必要があった記憶があるが、そこまでゲームをプレイしたいとは思わないし、どうでもいい要素やアイテムが多すぎるので、いらないものはどんどん削ってゲームを遊びやすくする工夫がトライエースには必要だ。

クリア後の要素の周回プレイにしても、レベルやロール、クリアしたPAを引き継いでいる訳でもないので、あれを再度プレイするのは苦行でしかない・・・。作業ゲームがやり込みプレイであると勘違いしていないか不安を覚えてしまったところがあり、何だかトライエースに次回作の期待感を覚えなかったのが最も残念なところだと思う。

 
もう少しいろんなゲームをプレイして『面白い要素とは何か?』を真剣に研究した方が良いような気がする・・・。王道RPGが古いシステムを継承したゲームだとは私は思いません。時代に合わせてそこは進化させるべき要素だと思う。

複雑な想いでスターオーシャン5をプレイしてたが、改めて考えると制作期間が足りなかったのだと私的に考えてます。なので、やっつけ本番でギリギリの納期で完成したゲームなんだと思う。一応発売延期の後に発売されたゲームなので、おそらくそれで合ってると思うわ。これが6年ぶりのナンバリングのスターオーシャンだったので、期待してたのと出来上がったのに大きくズレを感じたユーザーは散ったと思うな~