ゲーム攻略マンのファイナルファンタジー15の攻略日記

【旧ディレクター】野村哲也氏のインタビューまとめ

ディレクター兼キャラクターデザインの野村哲也氏のインタビューまとめ。
FFヴェルサス13からFF15へ、現代機から次世代機への移行についての内容。


■注釈
  • 現在ではFF零式の田畑端氏がディレクターを引き継いでます
  • 現代機=PS3、Xbox360、次世代機=PS4、Xbox One
  • ヴェルサス=FINAL FANTASY Versus XIII

ヴェルサスからFF15になった理由とは?

ヴェルサスとff15のロゴ

現在のFF15は、もともとはFINAL FANTASY Versus XIIIというタイトル名で公表してました。
ヴェルサスを発表してから1・2年後に、会社の方針でFF15へシフトすると示唆されていた。
当時はヴェルサスの発表後、時間が経っていたのでヴェルサスというタイトル名が定着してたし、
FF15と決まっていたわけでもなく、ヴェルサスのままになる可能性もあった。


FF15にしようとしたのは、FFアギト13がFF零式にタイトル名を変えたとき
そこからFF15というナンバリングタイトルとして制作を行ってきた。
対応ハードが変わる事情もあり、自分の裁量だけで変更の発表を決めれることではなくなっていたため、
各調整を経てE3で変更の発表をさせていただいた。


最初はタイトル名が変わるのは複雑でしたが、ありがたい話ではあると思っていた。
ナンバリングにするからといって内容の変更はしなくともいいと言われた。
FF13関連はライトニングのイメージが定着していたので、中にはヴェルサスのPVを観て、
それがFF13-2だと勘違いされてた方もいた。


FF13シリーズからは離れたが、神話を共有した『ファブラ ノヴァ クリスタリス』の
シリーズ物の1つであることに変わりはない。


ハードをPS4とXbox Oneに決めたのは?

ff15のキャラクター達

これもFF15へ移行を決断した頃のとき。
次世代機への対応も想定しつつ、開発を進めれないかとプログラマーに話したところ、
そう言うと思って、すでに仕込んでいます」と映像を見せてくれた。
その映像に手応えを感じたので、次世代機と現行機の両対応でやろうとした。


当時はPS3にも対応する予定だったが、次世代機の発表により現行機の寿命が問題になってきた。
1年遅れれば各社の次世代研究も進むし、
その頃に現代機用の作品では見劣りしてしまうのではないかということです。


また現行機だと、この作品でやりたいことを表現しきれず、形を変えなくてはいけない部分が増えてきた。
あくまで現行機のリリースを前提にして試行錯誤を重ねてきた。
そうした中でα版を作成したが、その段階で現行機に縛られていると、
思い描いたものにはならないのではないか?
と会社側から次世代機への完全シフトをうながされて移行した。


思い描いたものとは?

主に表示に関することです。
FF15は極力シームレスに展開させるつもりで、実行する可能性のある全てのアクションを
常にメモリにおいて置かなければならない。
何よりFFですので、多彩な武器やパーティーメンバーのアクション、魔法といった様々な要素がある。


それらの膨大な量のキャラクターデータを常駐させつつ、
広大なマップで多種多様な敵と戦ったりすると相当な負担がかかる。
さらに絵作りのための光源や物理計算、フィルターなども足していくのですが、
一度に表示できるものに限界があるため、取捨選択をする必要がでてきてしまう。


アクションの方向性としては、FFのアクションゲームであることを掲げているので
FPS(一人称視点)にするなどの方向性は考えてません。


UI(ユーザーインターフェース)を無くしたいとか、攻撃がヒットしたときの数値の表示を無くしたいとか、
操作キャラはノクトだけに絞るとか、そういった意見は出てたが、
それでは既存のアクションゲームになってしまう。
開発チームには「アクションゲームである前に、FFであることを忘れてはいけない」と言っている。


FFであることとは?

FINAL FANTASY Versus XIIIのバトルの様子

バトルに関しては数値を考えつつ、パーティーで戦うということだと思っています。
FFは通常のアクションゲームやFPSなどとは異なり、
HPやダメージ量、回復量などが数値として表示されます。
それを管理しながら立ち回れるという部分が、数値を考えるということです。


また、FF15では操作キャラ3人を自由に切り替えながらパーティーで戦うゲームです。
連携が豊富なほか、パーティー外のキャラクターの動きも意識した作りになっている。


■キャラ切り替えについて

キャラ切り替え仕様に関しては田畑ディレクターが、キャラの切り替え仕様があると
ゲームを面白くするのが難しいということで、できなくなったとあとで発言してました。


次世代機での開発について

現代機から次世代機へ切り替えたことで、
ノクティスが高所にワープするなど空間を広く使うようなバトルシーンがあるが、
広い空間を自由に飛び回ってFFらしいバトルが展開する。
こういったことが、表示まわりが重くなる要素なんです。


現代機だとワールドマップのような広い空間では、オブジェの表示が追いつかないことが起こり得た。
ノクティスがヘイストを使用してスピードアップしたときや、
車の速度を上げるとワールドマップの処理が追いつかない問題が起きていた。
マップの状況変化と破壊もどうしてもやりたかった部分です。


PS4とXbox Oneの2ハード対応になった理由は、
以前はPS3など家庭用ゲーム機の性能を前提に制作を行っていたが、
今では次世代機を基準にしているわけではなくDirectX 11上で開発をしている。
機種を気にせず、まずはフルスペックで開発を行い、そこから各ハードへ最適な移植をしている。


オリジナルのFF15により近づけれるかは、ハードのスペック次第。
PC版への対応は現時点で検討していない
かなり高価なPCになってしまうが、先々でフルスペックで遊びたいという
要望が多ければ対応を検討できるかと思う。


バトル全体として重視している部分は?

いろいろとあるが、スピード感は大切にしています。
プレイヤーはキャラクターの動きを把握できているけれど、
見ている人は何が起きているのかが分からないかもしれません。
これはFF15だけでなく、キングダムハーツにも言えることです。


リアルにするだけなら、ある意味簡単なのですが、それではいろいろと問題が起きる。
例えば敵を空中に吹っ飛ばしたら、現実ならほとんど滞在時間はないですよね。
でも滞空時間がないと、追撃して攻撃を重ねたりだとか、ゲームとしての遊びの部分がなくなる。
リアルにも見えるし、遊びの部分もあるというバランスは調整を重ねることでしか見極めれません。


連作になる可能性は?

FF15はコマンドバトルではなく、アクションバトルであることを含め、
ナンバリングタイトルではできないようなことをしようとしている。
トレーラーの一番最後で「A World of the VERSUS Epic……」と叙事詩の一篇であることを
示唆していた通り、FF15はひとつのクライマックスを迎えるが物語としては続いていく予定です。


この密度で作っていると、途方もなく壮大なものになるんです。
ボリュームや密度を落とすという案もあったが、それではきっと望まれているものではなくなってしまう。
そのためFF15は連作を念頭に完成させることを考えています。


どういう形で出すかは追って発表するが、次が出るまで長くお待たせしてしまうのは、
望むところではないので…、これもハードを移行したときに決まったことですが、
オンラインへの対応も検討している。


オンライン要素について

オンライン要素では様々な可能性があります。
次世代機で大きなタイトルを制作するのは、開発費も時間もかかり、スケールが非常に大きくなる。
オンライン要素などによる拡張がないやつだと、開発に数年かけたタイトルでも短期間で遊び終えてしまう。
長いスパンで遊んでいただくために、オンライン要素は必要だと思うし、物語が長くつづくなら尚更。


熱を保ったままお待ちいただけるよう、そういった仕掛けは取り入れるべきだということで、
現在は検討しているところです。
PSV、スマホ、タブレットへの対応も検討中で、これまでのFFにない新たな展開を考えています。
そういった発展性もPCベースの開発にしたことによる利点だと思う。


Co-opなどのマルチプレイを含めて、検討している機能はいくつかある。
できればスマホやタブレット端末とリンクして発売後でも長く遊べるような要素は考えたいですね。


感想

ファイナルファンタジー13シリーズ

FF15って開発期間がどのぐらいなのかが気になった。
当時はFF14と比較してもヴェルサスだけは公表される機会が少なかった。
FF13の頃から開発構想はあったみたいだが、FF13-2ライトニングリターンズFF13と連作されたので、
そもそも本格的に作る暇がなかったのでは…とも考えられる。


FF13シリーズのような連作となると、ユーザーは短いナンバリングを遊びたいと望む声も多いが、
確かに短期間で遊び終えてしまうゲームボリュームも考えものだな。
今やネットに対応させた遊びが主流になっているが、
そもそもどのぐらいのユーザーがネット対応のゲームで遊んでいるのかが謎ですね…


ただ、FF13のように連作になるとソフトの売上は伸びないものだと知り得たが、
スクウェア・エニックスではそれでも連作でやろうと考えていたのは意外だった。
一発世界でヒットさせればハイリターンになりうる可能性があるので、そこを狙っているのだろう。


どうせまたDLCによる追加エピソードで販売されるのだろうと予想しているが、
それならパッケージ版で販売した方がいいように思えたけど、開発期間的に無理があるのかな~
PSV、スマホ、タブレットとの対応となると、ガチャりそうな嫌な予感だけがヒシヒシと感じますねw



↑TOP