ゲーム攻略マンのNewみんなのGOLFの攻略日記

ゲームメデイアによるNewみんなのGOLFの開発インタビューまとめ

ゲーム雑誌

週刊ファミ通2017年8月3日号で、SIEとクラップハンズによる
NewみんなのGOLF開発者インタビューをまとめてみました。
今回はどちらかと言うと、みんなのGOLFシリーズ20周年寄りな想い出話の内容でした。


■インタビュー者
  • 本村健太郎氏:SIEシニアプロデューサー
  • 小林康秀氏:みんなのGOLFシリーズプロデューサー、現在はスマイルコネクト・イー社長
  • 村守将志氏:クラップハンズ社長


みんなのGOLFシリーズを20周年迎えてどんな気持ちなのか?

本村:

僕はNewみんなのGOLFの途中から関わったのですが、
こんなに大きい節目のタイミングに立ち会えて、すごく嬉しく思います。
NewみんなのGOLFはこれまでのシリーズから変えているところも多いので、
20年目という節目を新しいリブートに向けて弾みをつけていければと思っている。


村守:

僕は初代からずっと携わってますけど、あっという間の20年間でしたね。
20年ってこんなに早く過ぎていくんだという気持ちです。


小林:

私が思うことは…「あの頃は若かったなあ」と。体力的にね。
あとは20年間ゲームを作らせてくれたSIEさん、開発してくれたクラップハンズさん、
みんGOLを宣伝してくれた方々、そして何より20年間支えてくださったユーザーの皆さまに、
感謝の気持ちで一杯です。本当にありがとうございましたと言いたいですね。


今までシリーズを作り続け、みんGOLのターニングポイントだと感じたことはあるか?

村守:

みんGOLオンラインを作ったことですかね。
それまでオフラインゲームとして作ってきたみんGOLをに、
オンラインプレイを導入するということで、いろいろな試みをやりましたので、
自分の中で面白さの次元を越えたなというのは感じられた。オンラインって凄いんだなって。


小林:

僕が考えているターニングポイントも全く同じです。
あれは2001年だったかな? みんなのGOLF3の開発が終わった頃に、
当時SCE社長だった久夛良木健さんが僕の所に来て、「みんGOLをオンラインに対応させてね」
みたいなことをおっしゃったですよ。丁度PS BB Unitを開発していたので…


2001年にはみんGOLオンラインの話があったんですね。早くないですか!?

村守:

早かったですね。当時は「え、オンライン!?」みたいな感じでした。
パソコンではオンラインゲームはありましたけど、家庭用ではほとんどありませんでしたから。
着手した時期としては相当早かったですね。


小林:

あのとき久夛良木さんが我々にリクエストされなかったら、みんGOLオンラインもなかったと思いますし、
みんGOLがオンラインに対応するのは、PS3になっていたでしょうね。
ですので久夛良木さんのリクエストを頂いたあの日が、
みんGOLのターニングポイントだったんだなと思います。


そこからオンラインゲームの研究が始まったのか

村守:

そうですね。ただ家庭用のオンラインゲームの前例があまりなかったので、
どういう企画で何をしようというのも全て手探り状態でした。
何かを参考にして作ろうにも参考にするものがなかったので、
本当にいろいろ考えて一から作りました。でもいざ開発を始めると本当に面白くて。


何が狙いだったのか?

本村:

それはやっぱりPS BB Unit対応ソフトを増やすのに必死だったんだと思います(笑)


みんGOLシリーズの中で思い出の1本を選ぶとしたら?

村守:

やはり初代ですかね。企画やプログラムの多くを自分でやっていましたので、
PCでは何本か作っていましたが、家庭用ゲーム機で作るのは初めてだったので。
「どんなゲームにしたらお客さんが手に取っ手くれるかな?」というのを
一から形にしていたので、考えるのが楽しかったですね。初めて作品を作る感覚で作れた。


初代みんGOLはどの層を狙っていたのか?大人?子供?

村守:

ゴルフを知らない人も含めてですね。
当時ファミスタが好きだったんですけど、ファミスタで遊んでいる人達に、
ゴルフ版のファミスタを提供したいという気持ちで作っていました。


小林:

一つに絞るのは難しいですけど、やはり初代ですね。
そもそも企画がなかなか通らなかったんですよ。


当時の責任者から「何本売れるの?」と言われて、
ある数字を伝えたら「じゃあ、やってみれば」と。まったく期待されてない船出でしたね。
みんGOL2以降は、「早く作ってよ」モードに変わっていましたけど。


実はゲームタイトルもなかなかOKがもらえなくて、最終的には当初から提案していた
みんなのGOLFに落ち着きましたが、「略称は何になるの?」と聞かれたので、
「うーん…みんGOLですかね」と答えたら、「なんかモンゴルみたいだね」と言われたり。


まあ苦労の連続という意味で、とても思い入れがありますね。
発売後は追加オーダーの連続でとても幸せな日々でした。


本村:

小林さん、会社でもずっとみんGOLを遊んでいましたよね。
僕は当時アルバイトだったのですが、社内の人間が小林さんの机の周りに集まって見ているんですよ。
そのうちみんGOLで遊ぶ人がどんどん増えていって。


社内で遊ぶ人が多いゲームって絶対にヒットするとよく聞きます

本村:

発売前に社内で大会やりましたよね。


小林:

やってたね。夜に社員食堂にみんなで集まって、ちゃんと賞品も用意してね。
あ、それはみんGOL2のときだったかな?


みんなのGOLF4は、実在する川奈ホテルグランドコースで発表してましたよね

村守:

小林さんいは登壇していただいて、いろいろ喋ってもらったんですよね。
川奈は初めてコースを測量してゲームにフィードバックしたゴルフ場です。


小林:

実在するコースだと簡単すぎるかなと思っていましたが、そんなことはなかったですね。
凄く楽しいコースでした。


川奈難しかったぞ

村守:

バンカーがたくさんあって、しかも深いんですよね。
だからバンカーに入れると大変なんですよ。風景も含めて再現したので、
本当にうまくいくのかなと思いながら作っていたのを思い出します。


測量に何日かけたの?

小林:

1週間くらい泊まり込みで、朝早くと最後の組がコースに出た後に
追いかけながら測量していました。池尻さんが担当していたよね?


村守:

あとは測量会社の方にも来ていただきましたね。


小林:

3Dレーザーの機械を置いて360度撮影して、また別の場所に機械を置いて撮影して、
というのを何度も繰り返して、ようやくひとホール分のデータが集まると。


実在のコースをみんなのGOLFに入れたいことは、もともと考えていたのか?

小林:

実在のコースだと簡単になりすぎるのでは?というのが頭の中にあったので、
あまり考えてはいませんでした。
ただ川奈は憧れの名門コースだったので、川奈の名前を聞いた途端に「やりましょう!」と。


DLCで旧シリーズのコースを遊べるが、グラフィックは綺麗になっているのか?

村守:

あまり綺麗になりすぎると、似ていないから思い出にならないんですよね。
ですので当時の映像を今風に仕上げるというバランス感覚で仕上げました。
ただBGMは当時のオリジナルのものなんですよ。


本村:

曲を聴いたら、当時の思い出補正がかかりますね。
「ああ、こんなだったな」と。


NewみんなのGOLFが発売されるが、みんGOLシリーズをどのように発展させたいのか?

村守:

NewみんなのGOLFで原点回帰というか、1回リセットをさせていただきました。
どこかでリセットしないと、どんどん追加されていって増えすぎてしまい、
圧倒されてしまうんですよね。どこかでリセットは必要だと思ってましたが、
それが今回のタイミングだったという分けです。


新たに原石を作りましたので、ユーザーの皆さんの声を真摯に受け止めながら、
機能を拡張したりしながら、進化させていきたいですね。


原点回帰について、どうお考えか?

小林:

村守さんもおっしゃられていましたが、どこかでやらないといけなかったですよね。
みんなのGOLFというタイトルが付いていることは、揺らぎようのないコンセプチュアルなワードなんです。
どこかに『みんなの』でない部分があるのであれば、そこは直さないといけない。
それがこのタイミングだったんです。


最新作のNewみんなのGOLFのアピールポイントについて

村守:

先ほども言いましたが、今回リセットして新しい形をもう一度模索してみましたが、
NewみんGOLは懐かしい手触りを残しつつ、
新しい要素をいかに入れ込むかという融合のバランスでできている。


そういう意味では、昔遊んでいた人にも帰って来て欲しいですし、
みんGOLをまったく遊んだことがない人にもゴルフゲームってどんなものだろう?と、
気軽な気持ちで触ってもらえればと思います。


本村:

20周年という節目で、このタイトルを発売することになりましたが、
僕らもずっと遊んできた中で、ちょっと難しくなってきているなとは感じていたんです。
今回はそういったところもだいぶ解消されているというか、
みんGOLを卒業してしまった人でも楽しめるようになっていると思っています。


あと予約・早期購入特典として20周年記念コースがDLCで付いてきますので、
早めにお買い求めいただくとお得です。
その他にもコラボレーションやイベントを、今後も展開していきますので続報にご期待ください。


小林:

みんGOLって、ずっと同じチームで作っているんですよ。
20年ぶんの経験値を積みながら、ゴルフゲームを作る世界最高のチームになっています。
そんなチームが作る今回のNewみんGOLを、僕らもたくさんプレイしましたが、やっぱり面白いなと。
どう考えても世界一面白いゴルフゲームがまたできちゃいました。


ファンの方はもちろん、途中で離脱された方、そもそもゴルフゲームをやらない方でも、
遊んでいただければ間違いなくハマっていただけるものができましたので、是非遊んでください!



感想

当時みんなのGOLFシリーズが売れた背景を考えると、
みんGOLに限ったことではなく、会社側からあんまり期待されていないゲームでも
何故か売れたというゲームが多かったような気がします。


現在では「いろんなゲームを遊んでみたい!」という冒険心が薄れたというか、
一部の根強いブランドゲームしか売れない時代になった感じですかね。
グラフィックやハード、ネットワークなどあらゆるものが強化されたが、
売上げは今ひとつの現状を考えると、今のゲーム屋は難しい時代になったもんだと思うばかりだ。



PS BB Unit

PS BB Unitは懐かしいですね!
当時はFF11とかみんGOLオンライン辺りが、主流だった記憶があります。
PS3の時代になってオンラインユニットはPS3に吸収されたので、当たり前になった。
当時は光回線でもなかったので、エリア切り換えによるローディング時間とか長かった…


つーか、社内で遊ぶ人が多いゲームって絶対にヒットしてたのか!?
むしろ社内でも遊ばれなかったゲームって、どんなゲームだろw
NewみんなのGOLFは一体どうだろう…。社内食堂でみんな遊んだの?w



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