胆管腫瘍で平成27年7月11日に岩田社長が死去した
2015年7月13日に、任天堂の公式サイトにて岩田聡(いわた さとる)社長が
55歳で亡くなったと公表された。
亡くなったのは2015年年7月11日で、病名は胆管腫瘍で京都市の病院で永眠されたそうです。
そして後任は未定だが、今のところ代表取締役は竹田玄洋氏と宮本茂氏の2名で行うのだとか。
最近の任天堂の取り組み
ここ数十年の任天堂といえば、ニンテンドー3DSやWiiは跳ぶように売れまくったが、
時代も変わりスマホゲームに押されるようになってからは、Wii Uが全く売れず、
平成23年度から3年連続で営業赤字で経営立て直しに取り組む方針を示していた。
それで去年に胆管腫瘍が見つかって一時期入院してたが、
2015年に仕事へ復帰したものの明らかに体格が変わっていた…。
2015年3月にはスマホに奪われてしまった客層を取り戻そうとして、
スマホ向けのゲームを開発するためIT企業のDeNAと資本提供を結ぶ発表を行った。
そして、任天堂の意見では先週体調が急変して、7月11日に亡くなったのだと言う。
ご冥福をお祈りいたします。
世界中から寄せられる岩田社長への追悼コメント
Thank you for everything, Mr. Iwata.
— PlayStation (@PlayStation) 2015, 7月 13
岩田聡氏が亡くなったことが報道されると、ソーシャルメディアで世界中のファンや著名人が、
岩田氏への追悼コメントを発信している。
ライバル社にあたるプレステからも「Thank you for everything, Mr. Iwata.」、
「今までありがとう」と岩田氏へ簡潔にツイートしてたくらいだ。
任天堂岩田社長が逝去されました。あまり知られていませんが『ドラゴンクエスト』の北米版のローカライズのプログラムを担当してくれたのが、岩田さんでした。これからも、もの作りでご一緒できたらと思っていたのに残念でなりません。本当に素晴らしい人でした。岩田社長のご冥福をお祈りいたします。
— 堀井雄二 (@YujiHorii) 2015, 7月 13
中でも意外だったのが、ドラクエの生みの親・堀井雄二氏が話すには、
ドラゴンクエストの北米版のローカライズのプログラムを担当してたのが岩田氏だったのだと言う。
平成14年に岩田氏が42歳の頃に、任天堂の社長になってからはプレゼンばかり行っていたので、
プログラマーという印象が減ってしまったが、若い頃は凄腕のプログラマーだったらしい。
岩田氏の功績
当時からカリスマ扱いされていたのかどうかは分からないが、
2000年に元任天堂社長の山内氏に経営手腕を買われて誘いを受け、
株式会社HAL研究所・社長から任天堂へ入社。
2002年の頃に任天堂の社長へなったのだから、異例のスピード出世である。
岩田氏が任天堂に入社して大きい功績を残せたことと言えば、
やはり爆発的に世界で売れた携帯ゲーム機のニンテンドーDSシリーズだろう。
その後、次に発表した据え置きのWiiにしても売れたハードなので功績が大きい。
ニンテンドーDSの頃は、徐々にゲーム離れが進んできた時代だったがゲーム人口の拡大に成功している。
ニンテンドーDSに対する岩田氏と稲船氏の意見
元カプコン社員、今では株式会社comceptの社長である稲船敬二氏が当時こんなことを言っていた。
自分はこのハードは売れる・売れないをほとんど的中してきた。
ニンテンドーDSを発売するときに、稲船氏がどうせこのハードは子供にしか売れないと思い、
「もっと子供向けにアピールしないと売れない」と岩田氏に文句を言いに行ったが、
岩田氏は「子供に売ろうと思ってないんだ!もっと広い層に売っていくんだ!子供から大人まで売るんだ!」
と反発したのだと言う。
それを聞いた稲船氏は、「それは理想だけど現実そうじゃないでしょう」と結構噛み付いたが、
結果として岩田氏の言う通りにニンテンドーDSが売れてしまったので、
稲船氏は岩田氏に頭が上がらない状態になったのだと話す。
晩年の岩田氏の戦略
ただ前述した通り、晩年の任天堂はWii Uがまったく売れず赤字が続いてしまった。
パズドラを筆頭に無料でプレイできる課金型のスマホゲームがブームになり、
ライバルがプレステの他にスマホが誕生したことにより経営が悪化する。
そしてDeNA(ディー・エヌ・エー)と組んで意欲的にスマホ事業に取り組み、
これから巻き返しを計ろうとしていた時期に亡くなったのだ。
彼はゲーム業界をけん引した人物であったが、どういった方法でWii Uを活性化させる試みであったのか、
そこを見れなかったのが、ただただ残念なことである。
感想
[岩田]E3は日本時間今朝閉幕しました。ネット中継だけではお伝えしきれない現地のムードをお伝えしようと取り組んできましたが、いろいろ至らぬ点も多かったと思います。これで期間限定Tweetは終了させていただきます。お付き合いいただきまして、ありがとうございました。#Iwatter
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) 2015, 6月 19
私が調べた限りでは、このツイートが岩田氏の一番最後の発言かと思う。
2015年度のE3のときに発言していた内容です。
今年の任天堂E3はぶっちゃけ評判は悪かったが、「いろいろ至らぬ点も多かったと思います」と、
最後まで謙虚な発言だったのが岩田さんらしいか~
実はメトロイドプライム3 コラプションで、岩田氏の肉声の隠しメッセージが収録されてたんだな。
マリオの生みの親・宮本茂氏の肉声も同時収録されてたが、
いわゆる隠しパスワードと言ったところか。
岩田氏が言うには、忙しくて大変なときはやつれていって人に同情されるが、
デブになると、「こいつ何も感じてないんじゃないか?」と誤解されるのが非常に不本意らしいw
社長という立場は、あれこれ言われる立場なんだろうな~
おそらく、どうぶつの森ハッピーホームデザイナーにおいても、
ニンテンドーダイレクトや社長が訊くで特集をやろうとしていたと予想されるが、
こんな状況なので通常通り配信されるかどうか怪しいですね…。
総大将亡き、今後の任天堂の行方が果たしてどうなることやら。