Guerrilla Gamesの開発スタッフ一覧

Horizon Zero Dawnの開発元であるGuerrilla Games(ゲリラゲームズ)の主な開発スタッフ。
E3やメディアセッションといったイベントなどでも、いろいろとインタビューしてました。


■ゲリラゲームズのスタッフ
  • ハーマン・ハルスト
    マネージング・ディレクター
  • ヤン=バート・ファン・ビーク
    アートディレクター
  • マタイス・デ・ヨン
    ゲームディレクター
  • ミヒール・ファン・デル・レーウ
    テクニカルディレクター
  • アンジー・スメッツ
    エグゼクティブプロデューサ
  • デイビッド・フォード
    リードクエストデザイナー
  • ジョン・ゴンザレス
    ナラティブディレクター
  • ヨアキム・ウィレムセン
    シネマティックプロデューサー

機械の進化の動画

ハーマン・ハルスト

開発当初のアイデアで、現在も残っているものがいくつかある。
主役はアーロイという女性で、美しい大自然が舞台になること、
美しい大自然が舞台になること、そして地上を支配する機械の存在だ。


機械は、ほぼ動物から着想を得ている。
動物のようなものとして表現することが、自然に思えたんだ。


ヤン=バート・ファン・ビーク

巨大で恐ろしいモノをたくさん作る気だった。
でも外見は決まっていなかったんだ。
虫っぽい外見や、いかにもロボットな外見も試した。
でも舞台となる美しい大自然の中で、恐竜のような外見の機械は抜群に輝いていたね。


ゲームデザインで予測と呼ぶ要素がある。
敵の動きや外見で、攻撃の種類が予想できること。とても大切な要素だ。
この点でも動物に似た外見は役に立つ。


エリアごとに別の機会を生息させた。
ゲーム内には湖や川などの水域エリアがある。
クロコダイルに似た外見のスナップモウは、水域の地の利を活かそうとするんだ。


マタイス・デ・ヨン

どんな動物がいいか検討した。
同時にゲーム内での体験の種類という視点からも考えた。
例えば戦利品を多く落としそうな敵とか、そして誕生したのがシェルウォーカーだ。
貴重な資源を背負った、いわば歩く宝箱だね。こんな風にゲーム内の役割からも発想できる。


まだあまり露出してないが、群れでの活動が多く、単体でも非常に危険だ。
特に水中ではアーロイは高速でも泳げるが、スナップモウ相手では十分な速度ではない。
だから注意しないと。


アーロイは槍で機械をオーバーライドできる。
ブロードヘッドをオーバーライドすれば機乗できるし、
ウォッチャーなら味方になって戦ってくれる。


それからトールネックだ。
登ってハッキングすると、そのエリアの地形などの情報を入手できるし、
エリア内の機械の位置も分かる。
さらに衝撃波で、周囲の機械をスタンできるんだ。


機械は普通、通常モードで動いている。
しかし戦闘に入ると、戦闘用AIが機械をコントロールする。
戦闘ごとに展開が変化するだろう。
だがプレイするにつれて対処方法が分かってきて、倒せるようになるはずだ。



新たな世界の動画

ハーマン・ハルスト

Horizon Zero Dawnはアクションゲーム的なRPGだ。
FPSなら何作も開発したが、オープンワールドRPGはこれまで経験がない。
でも素晴らしい機械だと皆喜んでる。
新しいことに挑んで創りあげるのが大好きなんだ。


ヤン=バート・ファン・ビーク

ゲーム内には多くの生態系がある。
生態系ごとに様々な機械がいて、固有の活動をしている。


E3では森林をはじめ、秋らしい風景を見せたが、ゲーム内には砂漠や雪山など
異なる環境も存在する。ジャングルもあるし多様なんだ。
かつての文明の遺跡もある。


雰囲気も設定もそれぞれは全く違う。
昼夜もあるし、天候も変化する。土地に合った気象を実現した。


当然プレイにも影響する。
視界の制限や特定のプレイの難易度が変わったり、
風景や天気や昼夜はプレイ体験に大きく影響するはずだ。


キルゾーンとは全く違う。芸術面でも技術面でも。
キルゾーンのマップは直線か曲線の一本道だ。移動ルートは決まってる。
でもオープンワールドではプレイヤーは自由なんだ。


360度全てを気にしなくちゃいけない。
プレイヤーがどこから見ても、本物だと思える風景を作るためにね。



アーロイの物語の動画

ハーマン・ハルスト

物語はとても重要だ。主人公のアーロイは世界中を旅する。
自らの出自を知るためだ。どこから来たか、両親は誰なのか。


マタイス・デ・ヨン

ゲーム開始時、アーロイは異端児で部族と暮らしているが、隔離されているんだ。
話しかけても無視される。
でも話してくれる人もいて、少しだけなら取引してくれる商人もいるんだ。


子供時代のクエストもある。
ゲームの基本を覚えるためのチュートリアル・クエストだ。
巨大な機械やスキルは、アーロイが成長してから出てくる。


ヤン=バート・ファン・ビーク

プレイヤーはアーロイと一緒に、この世界を探索していく。
アーロイは小さな村の出身で世界を知らない。それはプレイヤーも同じだ。
一緒に発見していくのさ。


アーロイが住む世界には、かつて別の文明があった。
それをプレイヤーに発見してほしいんだ。
古の遺跡を見つけて調べることで、なぜ文明が滅び、世界が再生したのかを見つけてほしい。
ゲーム内のどの部族も知らない。太古からの謎だ。


各部族の設定は、人類学的アプローチで作成した。
各部族がどんな環境にいて、どう発展したか、資源や狩りの獲物や食料、
周囲に生息する機械は何かなど設定を練り上げたんだ。
アーロイの設定も部族の物語や世界設定もね。


これらを基にゲームデザインを行い、アートディレクションも決めていった。
これはアーロイの物語だ。我がもの顔で機械が支配している世界であるが、
アーロイの旅を通じてこの世界の秘密をプレイヤーは解き明かしてゆくんだ。



『新たなジャンルへの挑戦』映像

ハーマン・ハルスト

Horizon Zero Dawnは間違いなくゲリラゲームズ最大のプロジェクトだ。
これまではFPSを制作してきたから戦闘アクションは得意分野だ。
だからオープンワールドRPGの制作を始めた時、自然と戦闘アクションが多い作品になったんだ。


本作で初めてクエストシステムを採用した。
そのために多くの投資が必要だったよ。オープンワールドのエンジンもその一つさ。
あとはライターやクエストデザインなどのチームを編成すること。


  • ジョン・ゴンザレス
    (ナラティブディレクター)
  • デイビッド・フォード
    (リードクエストデザイナー)
  • デニス・ズーテビール
    (クエストデザイナー)

ヤン=バート・ファン・ビーク

キルゾーンからの移行には苦労したよ。
大きなステップアップで、やり方を180度変えることもあった。
得意ジャンルから新たな一歩を踏み出す挑戦だった。


ゲームシステムや動作設計などの試行を重ねてもう5年になる。
Decimaエンジンのベースはキルゾーンエンジンで、その長所を全て搭載したんだ。


これまでにないRPGにしたかった。
例えば装甲板一つ一つを破壊できるとかね。


元々使っていたツールはとても古くて、生み出せる体験にも限りがあった。
広大な世界を作るには適さなかったんだ。
高品質なものを短期間で作れるように、ツールを改良することはとても重要だったね。


マタイス・デ・ヨン

キルゾーンではヒットリアクションシステムを採用した。
膝を撃てば倒れるし、頭部を撃てばヘルメットが飛ぶ。
戦略に幅を持たせてプレイヤーが戦闘を楽しめるように工夫した。


これはHorizon Zero Dawnにも採用されているよ。
本作での機械との戦闘は、人間相手よりも複雑だから、さらにシステムを進化させたんだ。


ミヒール・ファン・デル・レーウ

特に改良が必要だったのは、オープンワールドに対応させることだった。
遠くの風景までしっかり描いたり、常にプレイヤーが自由に行動できるようにしたり、
全てがダイナミックなんだ。



『新たな高みを目指して』映像

マタイス・デ・ヨン

技術とグラフィック面では、キルゾーンシリーズから有能な人材はいた。
でも脚本部分のテコ入れは必要だった。

本作において物語はゲームの核となるもので、重要な要素になっている。
だから外部から人を招いて、ライターチームを編成した。


アンジー・スメッツ

ホライゾンの制作は、新たな制作だったわ。
クエストデザイナーも大勢呼んだわ。オープンワールドゲームの制作経験者もね。
それにストーリー担当のジョン・ゴンザレス。
物語に重点を置くことで、ゲームプレイにも意味を持たせるようにしたの。


デイビッド・フォード

本作では物語性をとても重視しているけど、脚本が弱かった。
新しい才能がスタジオに必要だったんだ。


僕が参加したときには、もう物語はできていたけど、話がクエストごとに分かれていなかった。
だからクエストチームはライターと共同でクエストを準備して、
ゲームプレイやムービー部分を構築していったんだ。


技術部門のスタッフでもライターでは考えつかないアイデアを提案できるんだ。
アートや他の部門でもそれは同じさ。ゲーム制作者はみんなが語り部なんだ。
全員で物語を作っているのさ。


ジョン・ゴンザレス

核となる要素は既にできていた。緑に覆われた自然や、まるで恐竜のような機械の獣たち。
それに原始的な生活を送る人間たちとかね。
でもこれらの要素が持つ背景が、しっかり固まっていなかったんだ。


ヤン=バート・ファン・ビーク

外部から参加した新メンバーの視点が、ゲームの制作に反映されていったんだ。
オープンワールドゲームの脚本や制作の経験者に参加してもらったんだ。
新たな才能が入ってスタジオは成長できたよ。


ハーマン・ハルスト

ゲリラゲームズの伝統は、昔から変わっていないよ。
挑戦を恐れずに向上し続ける。そして自分たちが作りたいゲームを作る。

大切なのは品質じゃないかな。みんなが高い品質を追い求める。
これは新旧関係なく、スタッフ全員に当てはまるね。



『新たな主人公の創造』映像

ハーマン・ハルスト

Horizonのコンセプトアートを作っていた時、アーロイが中から飛び出してきた感じだった。
この世界を探索し、謎を解き明かすのに相応しいと思ったよ。
魅力的な適役のヘルガストと同じように、アーロイもゲームを象徴するキャラになった。


アーロイに対する反響は本当に嬉しかったよ。
コスプレをしてくれたファンは、みんなアーロイのことを知りたがっていた。
彼女がゲームを象徴する存在になっていたんだ。


人の心に響くキャラクターを作り出せたこと、そして好意的な反響が多かったことは
本当にありがたかったね。


アーロイは魅力的なキャラクターだ。
綺麗な上に何でもこなせる才能がある。動きは素早いし、とても器用で頭もいい。
Horizonの世界を一緒に旅するには最高のパートナーだよ。


アンジー・スメッツ

彼女が今のデザインになるまでには何年もかかったわ。
全ての要素が合わさった時、彼女だと思ったの。


キャラクターデザインには様々な要素がある。キャラクターの声や顔、髪や服装も重要ね。
それにしぐさや発する言葉も彼女を表す個性になる。
何年もかけたキャラが公開され、いろいろな感想を聞くことができた。


ヨアキム・ウィレムセン

時間のかかる大変な仕事だったね。


マタイス・デ・ヨン

この先ずっと愛される魅力的なキャラになった。
キルゾーンでは考え方が逆だった。


ヤン=バート・ファン・ビーク

象徴的なキャラを作るのは難しい。だってそもそも正解がないんだからね。
彼女の大部分はストーリーから形作られた。

物語あっての個性なんだ。だから彼女の髪が何色かは、そこまで重要じゃない。
物語を象徴する存在だからね。


ジョン・ゴンザレス

ネイサン・ドレイクのようなキャラを、どうやって生み出せばいいか、みんな考えていたよ。
アーロイに恋しなかったスタッフはいないと思うよ。
もう実在の人物という感覚に近いね。


デイビッド・フォード

本作のいいところは、プレイヤーと同じようにアーロイも初めて見知らぬ世界に旅立つことだ。
いろんな体験が一緒にできるから、よりアーロイの思いに共感できる。



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