三上真司氏 & ジョン・ジョハナス氏出演『サイコブレイク2』ステージ
2017年9月23日に開催された東京ゲームショウ2017のファミ通ブースで行われた、
TGSスペシャル生放送・三上真司氏 & ジョン・ジョハナス氏出演『サイコブレイク2』ステージの内容です。
上の画像は左側から、ファミ通編集部のコンタカオ氏、タンゴゲームワークスのエグゼクティブ・
プロデューサーの三上真司氏と、ディレクターのジョン・ジョハナス氏です。
TGS2017では、至る所にサイコブレイク2の看板が見られた。
サイコブレイク2のブースでは10台の試遊台が設置され、45分間遊べるようになっていた。
TGS2017スペシャル生放送では、いろいろとサイコブレイク2について質問してました。
ゲームプレイ動画に関しては、ネタバレになってしまうのでお見せできないのだとか。
サイコブレイク2のトレーラーの曲について
5月に開催されたE3にて初のサイコブレイク2トレーラーが発表されたが、
それに使われている曲は、Duran Duranの『Ordinary World』のカバー曲。
歌詞は意識してサイコブレイク2の世界観にリンクとかは、とくにしていないそうです。
セバスチャンが白い液体に飲み込まれる演出は、ゲームに何かしら意味あるのか?
JOHN:
白い液体は抽象的なコンセプトで、STEMに没入するというコンセプトで作った。
今回はセバスチャンがSTEMに入って自分の娘を探すから、そのコンセプトから出たイメージ。
炎が多く取り入れられているのはゲームに関連しているのか?
JOHN:
炎もセバスチャンに関する大事なことだけど、自分の娘が炎で死んだと思ってた。
もう一方は悪役のセオドアが炎を利用して襲って来るから、炎は今回はよく出るテーマです。
三上さんはあのトレーラーを見てのご感想は?
三上:非常にデキが良くって大満足です。
キッドマンは最初はセバスチャンの同僚という形で出てきた。ところが…のキャラですよね?
JOHN:
キッドマンは最終的に分かってくるのは、
謎の組織『メビウス』のエージェントの一人だったんです。
メビウスはどういった目的でSTEMを作ったのか?
JOHN:
そんなにハッキリしていなく、今回も謎になっているんですけども、
STEMという頭の中の世界が作られてて、その中に没入することができるような機械を開発した組織です。
STEMとセバスチャンの娘のリリーはどういった関係があるのか?
JOHN:
STEMの機械の真ん中に、絶対誰か一人が中心になるんですよ。『コア』と呼ぶんですけど。
それで前作と違って新しいSTEMの機械の真ん中にあるのが、死んだと思っていたリリーの頭の中です。
あれは目なんですかね?
目といってもいいし(笑)
カメラのレンズのニュアンスで作られていますよね。
後ろを振り向くと廊下ができてたりとか、一瞬で状況が変わるのはサイコブレイクならではかと。
JOHN:
いきなり飛ばされたりとか、変な世界に飛ばされるのは、
割とサイコブレイクコースだと思うんですけど、今回もそういった体験がありますね。
前作も何が起きてもおかしくない世界というのは、最初からああいった世界にしようと作ったのか?
三上:
一番スタートの時に、それがやっぱりキーになるなと。
それは今回の作品でよりパワーアップしている感じになってます。
前回は限定された空間の中をひたすら歩くイメージがあったが、今回は広めの空間が出てきそう。
前作にも広いステージはあったかもしれないんですけど、
今回は広さとか探索の要素をもっと広がるためには、結構広いステージを作ってて、
自由に探索できる空間を作ろうとしたんです。
限定された空間での追いかけっこ、物凄い怖いシチュエーションというのは今回も出てくるのか?
広い空間もあるかもしれないですけど、サイコブレイク1の好きなユーザーが言ってたんですけど、
ホラー体験もその中に入っているからメリハリもあります。
三上さんがジョンをディレクターに採用したのはDLCが良かったからなのか?
三上:
新人の頃から割とデキのいいクリエイターだったんで、
本格的にディレクターをするまでは5年近くかかったかな?
ジョンさんって今までゲームの開発に携わったことはなかったのか?何歳なのか?
JOHN:タンゴゲームワークスに入るまでは無かった。31歳です。
三上:
でも7年ぐらいやってるよね。
前作は弾薬などが限られ、緊張感のあるバトルだったが今回もそうなのか?
JOHN:
前作と同じような感じで弾が制限されているし、
銃を使うとかスニーク要素も入ってるじゃないですか。
それをよく使ってて今回は割と自分のプレイスタイルとか、
スニークしたいのならスニークしてもいいようなシチュエーションを作っている。
どっちも使ってもクリアしようというのがコンセプトにある。
この敵ならスニーク、この敵ならショットガンしかないとか攻略の限定はないのか?
JOHN:
無くはないんですけど、できるだけ最後までは全てスニークを使ってもいいとか、
銃でもということは、そのコンセプトで作ろうとしたんです。
これはハンドガンですか?持っているのは…
このシチュエーションは、スニークはたぶんしにくいと思います。
一応逃げるのは選択肢の一つですけど。
これはアガニ・クロスボウを使っているシーンですね
今回の名前はちょっと違って『Warden Crossbow:ワーデン・クロスボウ』と言います。
これも前作と同じようにいろんなクロスボウの矢を打つことができますけど、
今回は新しくボルトを壁に貼り付けて、ワイヤートラップにすることもできる。
準備して敵を罠にハメることもできます。
今回はトラップとかそういうものは使えるのか? いろんな種類が用意されているのか?
JOHN:
基本的なトラップは、このクロスボウを利用して使います。
ゲーム内に5個ぐらい種類があります。
これどういった敵なんですか?
この敵の名前はオブスキュラで、前のトレーラーで観た新しい悪役のステファノの
下にある変なクリーチャーですけど、一応可愛いバージョンもピンバッジに付いてます。
結構スタッフの中では愛されてます。
目みたいなモチーフが、あちこちに散りばめられていたけど、それも重要なモチーフなのか?
JOHN:
新しい悪役で出ているステファノに関係あるものですけど、
そういうモチーフを見たら「彼が影響を受けている世界に入るよ」という目印になります。
今回の世界はリリーが繋いでいるユニオンに、ステファノのような敵がまぎれん込んで来るのか?
JOHN:
設定ではリリーがコアとして存在しているんですけど、
ストーリーのキッカケはいきなり居なくなったんですよ。
だからコア自体が無くて、1個の世界を保ってる柱が無くなっているから崩れ始めてて、
いろんな精神的に強い人が自分の世界を作り上げることができるようになったんですよ。
だからこそステファノという、結構変な性格を持っているキャラが変な世界を作ることもできたんです。
クリーチャーのデザインは「こういう敵を出してくれ」とか注文したりするのか?
JOHN:
割と自由にさせます。
もちろん「セバスチャンを酷い目に殺したいから、ちゃんと敵お願いします」
と言うかもしれないけど、でも大体は優秀なアーティストもいますので任せてます。
三上:
基本的にはディレクターのジョンを信用して任せているんで、
あんまり言うことはないですよね。
三上さんはあくまでエグゼクティブ・プロデューサーという立場で開発に携われたと
三上:そうですね。何だかよく分からない肩書のやつですよね。
ジョンさんから見て、エグゼクティブ・プロデューサーの三上さんはどうですか?
JOHN:
よく話してアイデアを出して、たまに喧嘩するかもしれないですけど、
まあ良い意見になるんだったら別にいいんですけど。
三上:
大体僕がね、ネタを10個出して1個ぐらいしか採用しないんですよ。
JOHN:
すいません。厳しいですよね(笑)
コミュニケーターはどういった機能を持ったガジェットになっているのか?
ストーリー的にはこのコミュニケーターを利用して、現実世界にいるキッドマンと話すことができるが、
一応STEMが不安定な状態になっているから、いろんなこだま的な存在を拾うことができる。
例えば死んだ人の声が聞こえてて、それを追いかけることもできます。
コミュニケーターを入れようと思った理由はあるんですか?
JOHN:
個人的に今回広いフィールドが出て、自由に探索させたかった。
インゲームでいろんなUIを出していて、「ここに行け」というよりも、
このコミュニケーターはいつでも構えることができるんですけども、
これを使ってて気になるものを自分で探して、能動的に調べることをさせたかったんですよ。
だから抽象的なものかも知れないんですけど、
「変なものを追いかけましょう」というコンセプトで始まった。
ユニオンをちょっと歩いただけでも、複数のミッションのようなものがあちこちで発生した
JOHN:
大体セバスチャンがSTEMに入る前に、
行っていることを自分で調べることができます。
調べてアイテムを手に入れることもできるし、
ちょっとサイドストーリーの話も聞くことができるかもしれないですけど、
あとはホラー系のやつもあるんですが、罠っぽい存在もあるんですよ。
全てが良いものでもない。それは自分で調べて見つけるのがお楽しみです。
インタビュー前に三上さんに伺ったのかな? ユニオンだけでも相当長く遊べるみたいな
三上:
今回かなりホラーにしては広めのフィールドになって、
割と自由に探索できる探索要素をすごく重視しているところもあるんで、
結構隅々までやってると、あっという間に時間が過ぎちゃってます。
サイコブレイク2の舞台は広いフィールドだけじゃなくて、前作のような限定された空間もあってと
JOHN:そうですね。
三上:
前作同様に狭い・暗い・怖いと、広くて自分のペースでできる所。
メリハリですよね。
ゲーム自体の全体のボリュームに期待しても大丈夫か?
三上:そうですね。
しかも後半に向けてストーリーがめちゃめちゃ良くなるという
三上:
そうなんですよ! 今回ストーリー本当に良いんですよ!
分かりやすくて、最後は割と深みがあって、ホラーなのに最後泣けるんですよ。
感動して泣くんですよ。最初怖かったはずのとこが最後泣けるんです。
ほんと最後までやっとかないとすごく損しますね。
序盤はサクサク進めたんですが、オススメはカジュアルモードでサクッとやるのも有りだと?
JOHN:
ストーリーを楽しみたい人に対しては、カジュアルモードを用意したんです。
サバイバルホラーというジャンルは難易度が高いというイメージが強くて、
結構クリアできない人もいましたから、今回は最後までストーリーを見たい人のために用意した。
育成要素がちゃんとしている印象を受けました
三上:
今回おっしゃる通りで、できるだけ敷居と間口を広くするホラー的な新しい空間を、
できるだけ多くの人に楽しんでもらうという、そこに注力したんで。
成長要素はディレクターのジョンのこだわりで、
結構バリエーションはたくさん用意してるんで期待してもらって結構です。
前作をプレイしなくとも繋がりというか、気にしなくても大丈夫?
JOHN:大丈夫だと思います。
最後に視聴者にメッセージを
前作のマズかったところをかなり大幅に改良してクオリティーも良くなってる。
最初製作途中でどうなるかなと思って、映像のクオリティーも終盤ウチの描画プログラマーや
グラフィッカーも含めて頑張ってくれたんで、相当クオリティーも上がっている。
映像としてもかなり綺麗に仕上がっているんで。
そして最後にストーリーが良くって最後泣けます。ホラーなのに泣けます。
発売日が10月19日。もう少しなので是非期待して待っててください。
JOHN:
サイコブレイク2は前作と違って、自分の好きな遊んでいるスタイルを使って
冒険を最後まで遊んでほしい。結構長く、隅々まで探索して遊んでほしいんですよ。
感想
今更の話だが、そういや前作のサイコブレイクのプレイインプレッション系の
記事を見たときもそうだったが、コンタカオ氏の話はやはり分かりやすい。
こういった系のインタビューは、メーカーにゴマすったり、ワッショイするだけで、
ゲームの中身をさっぱり聞かずに、中身の無い話だけで終わったりするメディアもいるのがアレだ…
そういやTGS2017の龍が如く極2では、横山昌義氏が「感想それだけかよ!」と
珍しくファミ通編集部を叱ってたなw
どこのメーカーもゲームを売るのに必死なんだなぁと、最近思った今日この頃だ。
ジョン氏は確か…、前にサイコブレイクのときに動画で見た記憶によれば、
「ホラーゲーム好きで、アイドルに会うためにアメリカから日本へやって来た」とか言ってたような。
アイドルとは、おそらく三上氏のことを指してるのかと。
とくにゲーム作りの経験が無いとなれば、他に別のノウハウを習得してて採用されたんだと思う。
三上氏はストーリーの話になった途端に、突然水を得た魚のように「そうですよ!」と
ストーリーをいたく感激してたので、サイコブレイク2はストーリーの出来が良いのだろう。
おそらく家族愛が復活する感じの泣ける物語なんだろうか。
あと数週間後にはサイコブレイク2が販売される頃だな~