相棒の命『またノマドになんのか』

ブーザーと俺は色々乗り越えてきた。この2年間のことだけじゃない、その前からずっとな。
だから、今回もブーザーはきっと大丈夫だ。
リッキーが言ったように、ブーザーはもうロストレイクの一員…新しい居場所ができたんだ。

犬のジャック、リッキー、アディーとアイアンマイク。
あのジジイも気を付けねえと、そのうちブーザーがキャンプのリーダーになっちまうぞ。
元気にやれよ、相棒。

初めてブーザーと俺がロストレイクから出て行った時、リッキーは怒ってた。
怒鳴ったりはしなかったが、顔を見れば分かった。
なんで俺たちがキャンプに残って協力しようとしないのか、理解できなかったみたいだ。

人手はいくらでも必要だと、何度も繰り返してたっけ。
実はアイアンマイクが俺をキャンプから追放したんだが、リッキーには教えなかった。
正直、あんまり気にしてなかったしな。

アディーのああいうところが好きだ。サラを捜すために準備してる俺に向かって、
リッキーは怒鳴ってきた。いつも通りだな。
だけど、アディーは「サラを見つけてやんな」とだけ言ってきた。

ああ、アディー、見つけ出してやるさ。
アディー、お前はもう自分のパートナーと出会えてるんだろうな。
きっとそうだ。

サラを捜しに行くために、マイクにセルセン山道までの道を案内してもらった。
ロストレイクキャンプに二度と戻らない事を条件にな。
「亡霊を追っかけてる」だの、「あまり期待しないほうがいい」だの言われた。

言われてる事は間違っちゃいないが、マイクだって過去の亡霊を追っかけてる気がする。
皆、何かしら抱えてんのかもしれないな。

• なし