
2020年3月12日に発売した仁王2のレビュー
PS4専用ソフト仁王2の販売はコーエーテクモゲームス、開発はチームニンジャ。以下は全ボスノーダメージ攻略、およびプラチナトロフィーを攻略したうえでの感想です。もちろん仁王1も攻略済み。
仁王2の良い評価
- キャラクタークリエイトが、割と本格的にカスタマイズできる。
- 妖怪技、赤オーラ攻撃のパリィが導入されて戦略の幅が広がった。
- 装備作りが楽しい。自分流に仕上げる楽しさ。
- すけびとを導入したことで、一人でも安心して遊びやすくなった点。
- 即リトライ性のあるロード時間の短さ。
- マルチプレイはそこそこ敵を強くしてるので、それはそれで面白いかも。
赤オーラをパリィで弾くか否かの駆け引きが面白い

仁王2で面白かった部分といえばバトルシステム。 敵の大技のときに繰り出す赤オーラの攻撃を、パリィで弾き返すのは爽快感があった。 それにより敵の気合を大きく減らせるメリットがあります。
しかし、あえてパリィは狙わないで攻撃を回避し、ボコった方がダメージ的には上の場合もある。 そこらの戦略的な部分も含めて考えてプレイすると、なかなか楽しいものがあります。 いやいや、ここは気合を温存すべきか、バフっておくかなど、状況に合わせたプレイスタイルがある。 画面端をどう活かすかなど、格闘ゲームに通じる部分もありますね。
良くも、悪くもの妖怪技

妖怪技に関しては、良くも悪くもの意見。気合を減らしてダウンを狙える妖怪技を使う頻度が多かったが、 それ以外の補助的な妖怪技の必要性、使いどころの少なさに不満がある。 1回だけ使って、「もういいや…」になった妖怪とかもいる。 つまり、いっつも使う妖怪技で限られている気がする。
例えば猿鬼と一本だたらを比較すると、若干一本だたらの方がダウンを狙いやすいけれど、 コスト値を考えると猿鬼の方が少ない。また猿鬼の場合は槍を投げ飛ばすので、 遠くからでもヒットできる使いやすさ。一本だたらはそうじゃない。ホーミング性能やリーチに難有り。 となると、一本だたらはあまり使うメリットが薄いということになる。要はそんな感じ。
他のゲームシステムはまあまあかな~

ミッションで何度もリトライする点では、ボス戦が多いです。 仁王1からもそうだったが、ローディングは速い方なのであまり苦痛には感じなかった。 ボスエリアと社が近い距離においてもアレなんです。
マルチプレイに関しては、最大3人プレイが可能ですが、まれびとプレイをすると 一方的にボコるような無双プレイになりがちですが、 レベルシンクもあるのでボス戦に関しては無双気味をやや抑えた印象。 すけびとに関しては、あまり使うことはなかったが、群れ戦のときは素直に使った方が楽ですね。
仁王2の悪い評価
- 相変わらずマップが複雑すぎてダレる。迷子になりやすい。全体マップ開けないの?
- 仁王1からの敵の使い回しばかり…。一部のダンジョンも仁王1にあったやつで新鮮さがない。
- 度々切り替わるモノクロ色の常世エリアが見ずらい。ボス戦でイライラした。
- 一部のスキルや装備でビルドしてしまえば、途端にヌルゲーになってしまう残念なクソゲー。
- ボスがスーパーアーマーで、ほとんど隙の無い範囲攻撃とかバランス的につまらなかった。
- 茶器とかスゲー中途半端w あとスキルのスフィア盤の見づらさ。
- チーター対策してねえだろ?
- 相変わらず死にスキルが多い…。使いずらい・出しずらい技もある。
似たくさい風景にうんざりした

仁王1の太宰府地下とか、昔から思っていたことだが、 似たくさい構造、似たくさい景色や建物が多いので、度々迷子になってしまうことがあるゲームだ。 画面右上にはミニマップといえるか微妙なレーダーがあるが、ほとんど役にやっていない。 木霊・敵・アムリタ・宝の位置を把握するためのものでしかない。
エリアにもう少し特徴があれば、そういった迷子になりやすい点を防げたりも可能だと思うが、 建物内や洞窟だと方向感覚がバトルにより、忘れやすい作りってのが問題なのかもしれない。 いずれにせよ、そんな移動面で不便に感じるくらいなら、最初からマップが欲しかった。 スイッチ操作にどうのこうので、赤点に気付いた人はどのくらいいるんだろ…!?
一部の高火力なやり方で一気に冷めるゲーム

仁王2で一番残念に思ったことはバランス設定です。 乱れクナイとか、スキル極振り・ビルドなど、やり方によっては馬鹿みたいな大ダメージを繰り出せる。 ラスボスの妖怪技にしても、「ちと、やりすぎ…」と思ったくらいだし、 アクションゲームそのものを壊していると感じるくらいのダメージ量。
安全な位置からノーリスクで飛び道具を投げまくった方が、普通に戦うよりも遥に強いというのは 一気に冷める行為です。チート行為となんら変わらないものだなと思っているが、 そういったやり方がいくつかあったのが残念でした。
仁王1の頃からクナイ投げの問題視はあったものの、 全く改善されていなかったし、メーカーはどういった遊びを提供したいのかイミフ。 ヘタクソなプレイヤーに合わせた仕様なんだとすれば、もはや戦国死にゲーでもなんでもない。 それは、ただの作業ゲー。
ましてやステータスを改造するチーターもいます。 同様に馬鹿みたいな大ダメージを繰り出したり、マルチプレイでやって来て披露したりと、 ただただ呆気にとられますね…。
総合評価

全体的に仁王は序盤は楽しく感じるが、以降はゆる~くなってつまらなくなっていくような…。 でも後半に登場するボスは、ほとんど隙のない範囲攻撃だったり、素早い動きとスリップダメージばっかで、 武器によっては、「これ、完勝するのが無理くさくね?」と、疑問に思った攻撃が何個かあった。
要するに「ゲーム難易度のバランス的にどうなんだろう?」と思うところがある。 普通に倒すくらいなら難しくはないが、完勝とか条件を付けると、いろいろと疑問点が見えてきます。 で、結局勝てない人は、クナイ投げに走るといった楽な道を選ぶのかな。 修正パッチで一部の敵を弱くしてしまったし、手を入れる部分が微妙にズレてた気もした。
そんなこんなで、いろいろと思いながらも最後まで攻略したが、 ハードユーザーからは疑問に思われ、ライトユーザーは途中で投げ出すし、 どっちつかずのゲームが出来上がったような印象すら覚えました。 私もトロコンした辺りでヤル気が失せたというか、DLCまで購入して少し後悔がある…
「仁王ってそんなゲームだっけ? 少しでも楽な方法でチートぽい技を見つけて倒すゲームだっけ?」 と思いつつも、なんか後味の悪いゲームでした。そういや仁王1の頃は面白かったなと振り返りながらも、 やっぱ少しでも方向性を間違えると、ゲームって一気におかしくなるものなんだなぁと。
ゲームを終えてからの全体的な感想は「中途半端なゲーム」。そんな印象を受けたゲームでした。 ストーリー中盤の頃までは山に登っているような、白熱したバトルで面白かったが、 途中でダレてくるとこもあった。見えない角度から攻撃を飛ばしてくるボスにはイライラしたな。 とりあえず今は続ける意味も見い出せず、ヤル気がなくて辞めてしまった状況です。