任天堂の第78期・定時株主総会の質疑応答
■原文:https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2018/qa1806.pdf

2018年6月28日に行われた任天堂の第78期定時株主総会が、任天堂本社の会議室で行われました。そこで出された質疑応答の内容が公表されたのでまとめてみました。E3 2018を終えて、任天堂の思惑は一体どこにあるのか興味深々だ。
 

質疑応答の内容・感想

他社との緩い連携してるぽいけど、事業の多⾓化をどう考えてるの?

任天堂はこれまでに娯楽ビジネスを追求しながら、いろいろと挑戦してきた。その中で今後もハードとソフト一体型のビデオゲームビジネスを発展・成長できるか追及していきたい。それにより継続的・⻑期的な成⻑、事業の安定化、利益の極⼤化を目指せるのではないかと思う。具体的な方針は今後新しい経営体制でお知らせしていくことになる。

 
要するに「長期的にニンテンドースイッチを売れるようにしていきます。」ってことだろう。『娯楽のコングロマリット』とか難しい言葉使われても、今の任天堂がそこまで複雑に先のことを計算してるとは思えんけどな・・・。株主総会ではこういった質問はよく出たりするので、やんわりと過去の経歴を含めて返事した雰囲気かw
 

株価が急激に下がったけど、なんか対応案ないの? 過去にもあったけど任天堂は何も対策してねえだろ!何やってんの?

株価とは全体の株式市況や、個別銘柄に対する需給・期待などで決定されるもの。なのでビジネスに対する期待は市場が評価するものだと思う。よって株価への対策よりも、今後のビジネスの取り組みを明らかにして評価してもらい、株価や株主の期待する動きになればと思っている。

我々が注力しているニンテンドースイッチも、E3の後で大きく勢いついてきている。マリオテニス・エースも多くの客に支持してもらった。ビジネスへの評価、さらに企業価値の向上につなげていくため、まい進していきます。

 
要するに株価が下がったことで、任天堂はどうこう対策できるもんじゃないってことだな。で、E3 2018では好評だったし、E3に出展したことで少しばかりは世界に認知されて企業価値上がったんじゃねーの?ということです。

ただE3で6万9千人が来場といっても、「それは他のメーカーも似たような数字なんじゃ?」という気もするけど、実際どうなんだろう・・・。任天堂だけ特別人が集まったということではないと思うけどな。と考えると、やや苦し紛れな発言にも聞こえてしまうか・・・
 

任天堂の株価下落の原因の一つは、ニンテンドーラボの売り上げが悪いからじゃね?

ニンテンドースイッチのハード売り上げ目標が2000万台、ソフトは1億本を目標にしているが、決してやさしいチャレンジではなく、達成のため全力で傾けている最中。前期と当期でニンテンドースイッチの売れ方が若干異なるが、それは予期していたことであり、ソフトのラインアップを考えると想定内の推移だ。

ニンテンドーラボについては大変評価されている。キッズが購入することに期待してるが、夏休みや誕生日、またクリスマスといった、購入するきっかけが必要ではないかと思ってます。なので商品の魅力を十分に知ってもらうことに今は注力している。

 
んー、私的ではニンテンドーラボは失敗した印象がある・・・。理由はプレイ動画を見ると、ゲームそのものが面白そうとは思わなかった。また段ボールで作る魅力ってのは一度作ればそれまでだし、段ボールなので装飾したら汚れやすかったり、壊れやすいといった印象を拭い取れずに発売した感じが残る。

ニンテンドーラボの魅力を広げる=ゲーム実況動画を利用するという流れだと思うが、音楽アプリを複数の人々で演奏している動画は観ていてスゴイ!とは思った。

でも、ただそれだけだった。それを自分がやりたいとは思えなかったし、ランドセルのロボのやつは置き場所に困りそうだという不安が大きかった。よってニンテンドーラボを買わずに、動画だけ観て満足してしまったというのが正直な意見かな・・・

本格的に株価が下落した原因は、ニンテンドーラボも原因の一つだとは思うけど、正しくは任天堂E3 2018での放送後じゃなかったっけ?
 

『Fortnite』『Minecraft』ができるクロスプレイへの取り組みはどうなんだ?

『Fortnite』『Minecraft』は自社のゲームタイトルではない。クロスプレイに関してはコメントを差控えるが、他社のプラットフォーム向けへの提供は、従来からの基本的な考えを変更しているわけではない。

クロスプレイは、基本的にソフトメーカーとプラットフォームホルダーとの話し合いの中で実現するもの。ソフトメーカーが希望であれば、任天堂としては実現するよう協力する方向性でいる。できる・できないは、相手のこともあるので協議させていただいている。

 
まぁ、そりゃそうだよね。最近流行っているのか『クロスプレイ』という言葉をよく聞くようになった。でもあれってセキュリティーとか、ゲーム売り上げ枚数的にはどうなんだろう・・・

ハードの性能によってもフェアプレイが実現できるとは思えないし、そこまでユーザーがクロスプレイにこだわる必要があるだろうか? 明確な理由はなんだろう?ハード所持・不所持だけの理由なんだろうか? PC組ってチートなやつも多いし、一緒にプレイしたいとは思わないけどな~
 

最近、半導体市場が活発だし、値段上がったことでニンテンドースイッチの生産に影響でないの?

ニンテンドースイッチは2000万台の販売を計画してるが、生産量の確保に問題はない。価格は確かに変動してるが、生産コストに大きく影響を及ぼすことは交渉して避けている。

メモリは数年前からかなり厳しい状況が見え隠れしているが、メーカーと対話をして価格や納期を交渉し続けてる。現時点では生産台数については、当社が想定している台数を用意できると思ってます。

 
株主らしい質問だな。世間の状況をよく把握している。そこでさらに任天堂へ出資するかどうか判断するのだろう。半導体というものは、人間でいえば心臓や脳みたいな部品です。作るのに半年とか結構長い時間を必要とします。部品には安い半導体と高い半導体があり、どれを使うかで価格はピンキリだな。

メモリも同様にDRAMやSSDが高騰してるのは、作るのに時間かかるからじゃね?という気がします。スマホが普及したことで需要が多くなり、供給が追い付いていない状況かと推測してる。さらに新型とかも発売したりするので、次々と生産されて消費されつづけてるんだと思う。
 

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンとの展開で相乗効果は見込めるのか? 来場客ってのはアトラクションだけで満足してしまうんじゃねーの?

任天堂IPに触れる人口拡大を通じ、より多くの客を招くのは当社施策の一つだ。ユニバーサルスタジオの中にスーパーニンテンドーワールドというエリアを東京オリンピックまでにオープンして、その後ハリウッドやオーランドのユニバーサルスタジオでも展開していく予定。

このように幅広い分野においても提供を続けることが任天堂らしさの一つである。また新しい価値を生むことが任天堂の社命だと思う。新しい価値を生むチャレンジを続ける結果、利益拡大を達成できればと考えている。それ以外にも当社IPを積極的に活用した様々な展開を検討している。よって相乗効果に期待できると考えている。

テーマパークへ行き、作り込まれた任天堂の世界観を体験し、当社のキャラクターに接すれば、ゲーム専用機ビジネスとの相乗効果は十分期待できると思います。

 
んー、これどうなんでしょうね? ユニバーサル・スタジオ・ジャパンには行ったことないけど、ディズニーランドくらいなら行ったことがある。ディズニーのキャラクターに混ざるように、任天堂のキャラクターも登場するってことだろう。扱われ方に寄りけりな印象もありそうだね。

例えばディズニーランドで遊んだことで、「ディズニーキャラが登場しているゲームを遊びたくなるか?」といった点で考えると、やはり人に寄りけりだと思うね。だってゲームを遊ばない人はやらないだろ。そのアトラクションを通じて、どんだけ強く印象に残るかどうかが勝負だな。まったく相乗効果が無いとは思えないが、客がどう反応するかで分かれ目になるはず。
 

最近インディーゲームが話題になってるけど、任天堂はこうしたゲームをどう戦略に取り込むの?

当社のプラットフォームでゲームを作っていただけるよう、ニンテンドースイッチでは開発がしやすい環境の整備や、ゲームを発売する際の手続きの簡素化に取り組んでいる。その結果としてインディーゲームを多くの方に遊んでいただいている。

欧米ではインディーゲームを多数作っていただいており、当社が開発する規模のゲームとは決して競合するものではなく、インディーゲームによりニンテンドースイッチ全体が活性化できているのではと思ってます。

これまでに発売されたインディーゲームには世界でミリオンセラーになっているものもある。今後も週に2~30といった数のインディーゲームがニンテンドースイッチで販売される見込みがあり、良いゲームが出ることを期待している。

 

ニンテンドースイッチにおけるインディー市場は、確かに売れたりするゲームはありますね。それはソフト不足により、結果としてインディーゲームが購入される要因のような気もするかな・・・。ガンホーのパズドラにしても早い時期に卸した結果、功を奏した感じなので開拓時代にゲームを卸すのは夢があるのかもしれない。

インディーゲームといえば、スマホアプリにおいてもインディーゲームが多々ある状況で、クリエイターからしてみればニンテンドースイッチで出すか、スマホで出すか悩みどころではないのだろうか?

とはいえインディーゲームは対して売れなくても少人数で作ってたりするので、クリエイターからしてみればプチヒットであっても黒字化できれば成功と言えるのは強みかもね。PUBGもインディーゲームから始まったものだが、あそこまで売れたとは予想外だ。欧米のインディーゲーム市場とはよく分からないが、掘れれば予想外のヒットが起こる市場ぽいんだよね。
 

ニンテンドースイッチの有料オンライン化でユーザー減少の悪影響出るんじゃね? どんな判断だよ!

料金は一か月で300円、年間で2400円。支払うことで対戦や協力プレイをオンライン上でプレイのほかに、待ち合わせボイスチャットができるスマホ向けアプリ、懐かしいファミコンのプレイ、セーブデータの預かり機能を利用できるようになる。今申したサービスを今後さらに充実させていきたいと思っている。

 
んー、いくさらサービスを充実させてもキッズが月300円払うかどうか疑問だ。ネット環境がある家庭なら金出す可能性も無くはないが、親が支払うかどうかによるんだと思う。よって悪影響は少なからず出るだろ。よりユーザーが増えるかは果たしてどうかな?

PSプラスにおいても金しぶる客層は結構多いと思う。追加DLCにしても買わない客層が多いし、たとえFF15のように売れたゲームであっても、DLCだと大して売れなかったりするもんだ。

よってオンライン事業が活性化するかは、まだまだ先のような気がします。無料時代においても、ユーザーからしてみればゲームソフトは購入したものだし、無料だという意識は低かったと思う。今後、金を払って妥当だと思える充実したサービスを見込めるかどうかだ。ファミコンとか今更遊びたい人は稀かなって思うところもあるしな~

オンラインの有料化を決めた判断のポイントについては答えていないようだが、そりゃサーバーを維持・運営するのに金が必要だからに決まってる。サーバー増設するのにも金がかかるし、いつまでも無料という状況にはならなくなったんだしょ。で、有料で利用してもらうためにはサービスを充実させなきゃいけないと。
 

これから配信されるスマホゲームに、ガチャを採用するのか? またガチャ収益をどのように考えているか?

課金携帯はゲームの仕組み、IPの特性、ニースなどの条件を考慮して個別に決定していきたい。とくに20~30代のファンに支持されていることから、アプリの対象年齢を13歳以上としたうえで、それぞれのスタイルで楽しむ形を目指してます。

課金携帯としてはオーブと呼ばれるアイテムを購入してもらい、オーブを使用してランダムでキャラクターが入手できる『くじ引き』のような仕組みを採用している。確立は全てゲーム内に明示し、極端に高額となることへの歯止めをかける仕組みも採用している。

スマホビジネスの狙いは、世界中の客に任天堂IPを触れる機会を広げること。もう一つはハードとソフト一体型のビジネスとの相応効果です。アプリを提供して納得いただける課金方法を追求することで、ビジネスの柱として育てていきたいと考えてます。

 
ん?ガチャを「くじ引き」と呼んでるだけの気もするな・・・。任天堂のスマホゲームは失敗したという印象があるけど、これからも挑戦する見込みなのかな? いっそ辞めてしまって、ニンテンドースイッチに注力して欲しいというのが個人的な意見だな。
 

中国市場におけるニンテンドースイッチの販売はどう考えているのか?

2015年7月に中国でゲーム機ビジネスが開放されたが、ネットワークビジネスやソフトウェアの出版に伴う規制などは、依然として残っている状況。魅力的な市場だと認識しているが、こんな状況なので中国でのビジネス展開は引き続き最善となる案を研究している段階。

 
へぇー、そうなんだ。規制ってどんなもんなのか気になりますねぇ。任天堂が規制されるような危ねえゲーム作ってる訳でもないし、販売方法による規制ってのが中国にはあるんだろうな~
 

過去のゲーム音楽を再配信してほしい。配信しねえからプレミア価格ついてるわ。過去作品を活かした知的財産の活用やビジネス展開に期待したい。あとアニメの星のカービィにも期待している。

任天堂はゲーム音楽も含めて、IPをより積極的に活用していく方針だ。事情や状況により、全てのコンテンツを展開できる訳ではない。この場でお話ししかねるのでご理解ください。

スマホゲームが幅広く遊ばれるようになって以降、当社が保有するコンテンツを改めて目を向けている。マリオオデッセイの楽曲などをiTunesで配信して聴いていただいている。アニメについては、最近ではイルミネーションと一緒にマリオの映画を製作中です。映画製作のように、当社自身がコンテンツ所有者となり、利用の場を拡大させて一つの新しいビジネスの軸を築いていこうと取り組みを行ってます。

 
なんつーか、株主の発言って感じじゃないな・・・。明らかにプレミア化した任天堂のゲーム音楽欲しいから、「再配信しろや!ゴルァ!」な感じでね? IPを活かしたビジネス展開ってのは、ずいぶん前に任天堂が発表したんだし、またほじくり返すのかとw
 

E3 2018で任天堂の株価が二日間で5000円下落した。主要タイトルは秋から念滅商戦期にかけての発売だが、注目ソフトを継続して発売することはできないのか?

私たちは適切なタイミングで、客に情報発信できるように準備を進めている。商戦期に発売する商品を含め、まだ全てのラインアップを発表する段階にない。4月にニンテンドーラボ、5月にドンキーコング、6月22日にマリオテニス・エースという自社ソフトを発売した。

年末商戦に向けて、10月5 ⽇にスーパーマリオパーティ、11月16 ⽇にポケモンLet’s Go!、12月7⽇にスマブラ・スペシャルの発売を予定している。前期以前に発売済みの人気タイトルを加えた強力なラインアップで、最大の商戦期である年末商戦に向けて、ニンテンドースイッチの勢いの維持・拡大を目指します。

 
まぁ、あの放送で株価は下がるとは思ってた・・・。任天堂はん、今年のラインアップ見て株主はそう判断したんだと思うぜよ!


 

数年前に東京の公道でマリオカートが路上で走り回っていた。裁判をして⼀審で負けたと聞いたけどマジ!?

株式会社マリカーに対して提起した訴訟は継続中。まだ判決は出ていない。マリカーの登録商標『マリカー』について、特許庁に対して異議申し立てを行ったにも関わらず、マリカーの商標を維持するとの判断が下された。

その件で訴訟で負けたと誤解して、報じたネット記事があることは把握している。詳細はお話できないが、引き続き裁判を通じて争っていきます。

 
あぁ、公道でマリオカートあったねぇ。恥を知れつーか、あれは任天堂以外でも迷惑行為だと思うぞ・・・。そもそも、あんな感じのカートを公道で走らせても問題なかったりするのか!?
 

ニンテンドースイッチのオンライン有料化を、どのように広く周知するのか? 既存タイトルを使った仕掛けをするのか、それともオンライン自体に何か仕掛けがあるの?

9月の正式スタートが近くなったら、もう少しいろいろ情報を提供できると思う。多くのユーザーに様々な遊び方を提供しつつ、便利に使っていただくことを目指している。

 
なんかしつこいな・・・
オンライン対応のゲーム遊ぼう → あら有料化になったの? → なら金払うかor公式サイト確認するかの流れで、そのうち周知されるんじゃないの? 仕掛けとか何言ってんのw