サイコブレイク2のクラシックモード攻略画像

2017年10月19日に発売したサイコブレイク2のレビュー
サイコブレイク2の開発はタンゴ・ゲームワークス、販売はベセスダ・ソフトワークスで、プラットフォームはPS4/Xbox One/PCで販売されました。

サイコブレイク2は前作の続編にあたり、サイコブレイク1と比較すると全体的にライトユーザーでも遊びやすいように改良された感じでした。ストーリーの繋がりは2から始めても、そこまで気になる感じでもないと思う。以下は収集品コンプリートや最高難易度のクラシックを攻略したうえでの感想です。
 

サイコブレイク2の良い評価

良い評価
  • ストーリーが理解しやすかった。
  • 移動できるフィールドが広がり、探索要素が増えた。
  • マップが付いて分かりやすくなった。
  • サバイバルホラーをしている感覚が強かった。
  • グラフィックは相変わらず丁寧に作られていた。
  • 即死要素が減って遊びやすくなった。
  • 変に弾薬を節約しなくとも進めやすくなった。
  • クラフト要素が追加されて遊びやすくなった。
  • サイドミッションや射撃場など寄り道要素が増えたこと。
  • 海外版と日本版の規制差が分からないほどだった。

サバイバルホラーの良さが分かるゲームだった

サイコブレイク2の住宅街のマップ

前作のサイコブレイクと今作のサイコブレイク2を比較すると、フィールドが圧倒的に広くなり、自由に探索できる要素が増えたため、サバイバルホラーをしている雰囲気がよく伝わるゲームでした。前作はひたすら一本道すぎたので、サバイバルの感覚が若干弱いように感じた。

「フィールドの広さはどのくらいか?」と言えば、龍が如くで言えば神室町や蒼天堀ぐらいの広さかと思う。それが3個ほどマップがあり、それに加えてボスの領域や脊髄という道幅が狭い通路を進んで行くマップが用意されている。全部含めるとサイコブレイク2は結構作り込んだなぁと感じるかと思う。

セバスチャンがプロジェクターを調べる画像

半オープンワールドみたいな感じで、武器やアイテムを収集したり、ホラーイベント的な要素が散りばめられてたり、サイドミッションが発生したりと、多くの要素が積み込んである。
 

クラフト要素

クラフティングの画面

集めた素材アイテムはクラフティングで弾薬を生成したり、武器のアップグレードに使います。そのためサイコブレイク2では、変に弾薬を節約しながら進めなくとも、結構余る感じでした。節約が必要になってくるのは最高難易度クラシックモードくらい。

回復剤を作れるハーブなどはいらないほど余ったので、この辺りを見てもライトユーザー向けにセッティングした印象を感じます。

遊びやすくなったゲーム性、理解しやすいストーリー制

2回目のステファノとのバトル

全体的にサイコブレイク2に思うことは、前作はハードユーザー向けだった仕様が、今作はライトユーザー向けに切り替えたという印象が強い。ストーリーにおいても、前作は物語の補佐的なものが少なかったので、DLCまで攻略しないと意味が分かりづらい部分が多く、「STEMとは何なのか?」といった基礎的な部分においても把握しづいら面があった。

チャプター6に登場するウォッチャー

サイコブレイク1ではルヴィクが作ったよく分からないSTEMから脱出する物語だったが、サイコブレイク2では娘のリリーを救出するという明確な目的があり、家族愛を描いた物語です。また敵はクリーチャーだけでなく、人間とのバトルをメインにしているのが、今作と前作の大きな違いにある。

残留思念の画像

前作で不評だったシステムを驚くほどに、徹底的に改善したという印象を感じます。ローディングはフィールドが広いので長いが、今作は即死するような攻撃は少な目なので、難易度クラシックを除いては即死する要素はだいぶ減りました。ストーリーの理解要素は仲間との無線機や、収集したファイル残留思念記憶などから物語の補佐的な部分を読み取れます。

サイコブレイク2の建物画像やミニゲームシーン

グラフィックは洋ゲーのような感じで、小物などを観察してもとくに手を抜いて作ってる感じもなく、バイオハザードシリーズを大きく塗り替えるような作りをしてきたという印象すら受け取れる。ストーリーや収集品を集めるだけでなく射撃場で息抜きをしたりと、ミニゲーム的な要素も追加されている。
 

 

サイコブレイク2の悪い評価

悪い評価
  • やっぱり動きが少しモッサリしてる。操作性がやや疑問に思う。
  • ボスの個性的な演出が少し弱くなった気がする。ボスがやや弱い。
  • あと3~4個ぐらいサイドミッションがあってもよかったように思える。
  • PS4版でアプリケーションエラーの発生率が多い。
  • 脊髄の各区間の名前が分かりづらかった。

モッサリしている動作とレスポンスの悪さが気になった

ステファノの作品を破壊するシーンの画像

サイコブレイク1の頃からどこかセバスチャンの初動作がモッサリしている印象があったが、今作もやっぱりモッサリしているところがある。

そもそもダッシュはよく使う機能だが、左スティック押し込みというのが遊びづらい。最近よくあるこの手のアクションゲームでは、左スティックを押し込み移動でダッシュが増えてしまったのが残念だ。フラッシュライトを×ボタンに設定するくらいなら、ダッシュを×ボタンに入れて欲しかった。PS4のスティックは押しづらいし、ダッシュ中に途切れたりもするし、この操作感は最後まで馴染めなかった。

あとはエレベーターに乗って〇ボタンを押したはずなのに起動してなかったりとか、ステファノの作品を背後から壊すときも〇ボタンを押したはずなのに判定が弱かったりとか、ダッシュ中は自動で家のフェンスとかを乗り越えてしまったりと、最初から乗り越える気もなかったのに自動操作になったため、逆に遊びにくいところもあった。

演出、その他

ガーディアン

ボスに関しては、ライトユーザー向けに設定したためか全体的に弱い。演出においても前作と比較すると、なんか個性が弱くなったというか、ヘレシーのようなスピード感あふれる中での迫力のあるバトルシーンもなくなって、少し味気なくなった部分もあるかな。建物がバタバタと崩壊する凶悪さや破壊力といった演出も減って、何か中堅層のボスと戦っている印象がする。弾薬も余るくらいだし、ボスはもう少し強くしてもいいと思う。

サイドミッションはこの尺の長さから考えると、エズメラルダやユキコにもそれぞれあった方が良かった気がする。ユキコはエズメラルダの行動を見て、いろんな人をSTEMに送り込んだ自責の念が働き、あんな風に行動を起こしたのだと思うが、そういった描写が強く分かる描き方や、各キャラクターへの思い入れ要素を考慮するとサイドミッションを用意すべきだったと思う。

エズメラルダとの会話シーン

エズメラルダとかはサバイバル要素を追加しやすかった印象もあるし、何かもう一つ噛ませたシーンがあれば、キャラクターへの愛着がもっと沸いたかと思う。オニールに関しては、先にCP11で商業地区に行けてハービンジャーを見かけた時に、いつものオニールらしくない行動とセオドア神父を崇拝する教壇が脊髄にあったことから考慮して、「オニールももしかして・・・」と想像が付いてしまったのが残念だった。意外性がなかった。

あとはアプリケーションエラーが多かった。合計で10回弱くらい発生したかと思う。クラシックモードをプレイして3回発生したときはさすがに嫌なった。CPUやGPUへの負担が大きいゲームなんだろうかと思いながら、改めてやり直すのは冷めるので、もう少し安定してれば・・・と思います。
 

総合評価

メビウスとキッドマンのシーン

全体的な感想は遊びやすさにおいてはライトユーザー向けに設定してあるので、万人向けに楽しめるようになったゲームだと言える。前作の感じだとサバイバルホラーは基本的に難しい、クリアする前に途中で投げてしまうゲームという印象が根付いてしまった雰囲気もするが、サイコブレイク2はその点は問題無いと思う。照準アシストをONにしてしまえば、さすがに下手な方でも「クリアできない難易度でした」ということは無いと思う。

前作でだいぶ操作が慣れている方は、いきなりゲーム難易度『ナイトメア』から始めてもいいと思うぐらいです。そのくらい遊びやすさや難易度には調整が入ってます。
 

武器を入手するセバスチャンのシーン

「サバイバルにおける探索の良さ・楽しさとは何なのか?」と、改めて分かるゲームだった。アイテムを収集して理解力を増やし、またRPGのように少しづつ成長して強くなっていく過程が面白い部分だと言える。逆にアイテム収集が面倒くさいと感じる方には合わないゲームだと思う。

バトルにおいてはただ銃を発砲して敵を倒すだけではなく、ボルトをうまく扱いこなせば楽に勝てたりと、そういったサイコブレイク1からあった要素はそのまま残ってます。
「サイクスとかルヴィクとかどうなったのかな?」と気になる部分もあったが、DLCとかサイコブレイク3あたりご期待といったところでしょうか。