名越稔洋監督と細川一毅プロデューサーによる
ロストジャッジメントの質問&回答
JUDGMENT DAYにおける、世界中のゲームメディアたちが『ロストジャッジメント:裁かれざる記憶』
がどんな内容のゲームなのか、質問と開発陣の回答についてまとめてます。
ジャッジアイズシリーズはどのように進化したのか、本作のドラマパートも長いのか!?など。
ロストジャッジメントについての質問と回答
ワールドメディア・カンファレンスという、事前に集めた世界中のメディアからの質問を、
名越稔洋氏や細川一毅氏が回答するコーナーも放送してました。
世界ローンチはゲーム制作過程にどう影響するか?同作でも同じ展開に期待できる?
名越:
グローバルローンチに関しては分かっていたことなんですけど、やはり正直、とても大変でした。
まだ作業をやってるので、苦労している真っ最中ではあるんですけども。
例えば最初に出す映像を一つ、画像を一つ取っても、
この作品のどこがユニークで面白いかと感じた部分に関しても、
日本と欧米で、それぞれ感覚が違うというのもあります。
またその中で一つのメッセージとしてまとめていくのは、やはり一言では済まないというか、
それぞれの地域にあった、できる限りどの地域の方から見ても、
興味を持ってもらえるものに我々もしなければいけない。
特にゲームそのものというよりは、プロモーション周りにまつわるところの整理整頓を含めて、
もちろんローカライズする作業もそうですけど、
「こんなに大変なものなのかな」っていうのは改めて感じております。
でも、やはり一本の作品が世の中に出していく中では、今、こういう情報が瞬時に
共有化される時代の中でいうと、グローバルローンチってものがきちんとできて、
お客様にサービスが行き届かせるというのが正しいと思いますし、
次回作も含めて、できる限りこういう取り組みを我々も努力していこうというふうに考えております。
ロストジャッジメントをコマンド制RPGにすることは考えたのか?
それとも1作目のゲームスタイルを維持することにこだわったのか?
▲龍が如く7のコマンドバトル
名越:
龍が如く7を出したときに、それまでアクションゲームだったものをコマンド制のRPGに
変えたということで、それも一つ我々チャレンジだったんですけど、
おかげさまで一つの評価を得ることができて、本当に嬉しい思いもありました。
その流れから、次回作、龍が如くに限らずですけど、
コマンド制RPGというシステムをもう少し発展させるのはどうだという議論も、
なかったわけではありません。
ただ、まぁできることであれば、せっかく違うIPであれば、それぞれの魅力というものを
ブラッシュアップしていくことは正しいのではないかという結論に達しました。
できることでというか、ユーザーの願いも本当は同じだと僕は信じたいんですけど、
ジャッジアイズシリーズに関しては、「アクションというキーワードを大事にすべきではないか」
ということで今回、選ばさせていただきました。
続編を開発するにあたり、ジャッジアイズから学んだことは何ですか?
細川:
ジャッジアイズ:死神の遺言は、シリーズタイトルの一発目だったんですけれども、
世界観であったりとか、ゲームシステムのいろんな部分は基本的に我々がずっと作ってきた
龍が如くシリーズというのもを土台にしています。
その中でジャッジアイズシリーズというのは、主人公が違う、ドラマが違う、
プレイヤーにやってもらうことが少し違ってくる、そこにゲーム的な何を積み上げて
いけばいいのかという部分が、一番試行錯誤した上で、我々が苦労した部分であります。
とくに調査アクションであったりとか、要は事件の謎を調査していくというのを、
どうやってプレイヤーに体感してもらおうか、どのようなゲーム設計にすればいいのかという部分は
前作でゲームを開発していく中で、しっかりと学べたことなのかなというふうに思っています。
であるからこそ、今回新たに発表したロストジャッジメントに関しては、
前作の学びの部分をしっかりと受け継いで、さらにプラスアルファの感動体験というものを、
ユーザーに届けられるように、我々、いま鋭意努力してゲーム開発を進めております。
龍が如くと同じ世界観でありながら、ジャッジアイズシリーズはどう独立していくのか?
名越:
確かに龍が如くシリーズとジャッジアイズシリーズは舞台が現代劇ですし、日本が舞台なので、
とても似た世界観だというふうに印象を持たれるのは分かるんですけど、
私の中で言えば、ひとつ龍が如くシリーズというのは熱い男たちのドラマ。
一方でジャッジアイズシリーズというのは、強いて言えばサスペンスフルなドキドキする、
まあ一種、ちょっとぞっとするようなシーンも含めて緊張感のあるドラマを作りたいという意味でいうと、
見た目はちょっと似てはいますけど、僕の中では両者は非常に違うタイトルとして扱っているつもりです。
なので今後も、その2つの立ち位置がそれぞれの魅力として、
大いに独自発展させていくことが正しいミッションではないかなというふうに考えてます。
横浜・伊勢佐木異人町が舞台になる理由はなぜなのか?
細川:
龍が如く7で初めて登場した横浜・伊勢佐木異人町なんですけども、
表の顔もあって裏の顔もあって様々な表情を見せる、すごく魅力的な街に仕上がっています。
この街を使って、ぜひロストジャッジメントのサスペンスストーリーを描いてみたいなと。
そういう懐の深さを感じさせる街だからこそ、今回神室町に加えて、
横浜・伊勢佐木異人町をロケーションの一つとして選ばせていただきました。
八神隆之が学校にいくことで、どういうことに期待できるのか?
細川:
メインストーリーにおいて、高校というのが重要なロケーションの一つとして登場します。
八神が高校に潜入するというくだりから、どんどんドラマが展開されていくんですけども、
並行して学校の中で様々なコミュニティ、
様々な生徒たちとのコミュニケーションというのが広がっていきます。
ここで描かれるのが先ほどのゲーム説明の方でも、紹介させていただいたユースドラマなんですけども、
本当にいろいろなことに興味を持って、いろいろな活動をしてるような生徒たちが、
八神が交流する中で、ドラマとそれにセットで付随してくる様々なユースドラマアクション、
いろんなゲームというのがヒットで描かれていきます。
そういった意味では本作と同等、いやもしくはそれ以上のストーリーのボリュームを
今回ご用意していますので、高校で八神がどのような交流を深めていくのか、
そういった展開に関してはユーザーの皆さまに、
ぜひ期待していただきたいかなというふうに思ってます。
バトルスタイル『流』は、どんな状況を想定して追加したのか?
細川:
ジャッジアイズでは『一閃』と『円舞』という2つのバトルスタイルを選べるというような形で、
実装させていただいたんですけども、タイマン勝負に強い『一閃』、
多人数の相手に囲まれた時に有効な『円舞』。
2つのバトルスタイルに加えて、敵がかなり凶悪な銃であったりとか、
刀であったりというような武器を戦いに持ち込んだときに、その武器を取り上げる、
無効化するようなバトルスタイルを今作で新たに取り込みたいという構想が最初にありました。
それだけではなくて、今回は学校がロケーションで出てくるというところでも触れましたが、
高校生を相手のバトルというものが、いくつか出てきたりします。
これはユーザーに自分で選んでいただきたいんですけれども、
そういった高校生を相手のバトル時に、相手の攻撃を受け流して殴ったり、
蹴ったりとかする分けではなく、無力化するような、そういう一閃や円舞にないような
新しいバトルスタイルを描けないか、というふうに考えて、新バトルスタイル『流』を追加した。
PS5とXbox series Xの性能をどう活かしていくのか?
細川:
ゲームの内容的には、PS4やXbox One版と基本的に同じものとなります。
ただ、2機種ともかなりパワフルなスペックを持っていますので、
高解像度、高フレームレートといった部分が、しっかりとユーザーの皆さんに体感して
いただけるようなものにしていきたいというふうに考えています。
とくに4K、60fpsの映像などは、ロストジャッジメントのポータルサイトの方でも
ご確認いただけるかと思いますので、ぜひその実力のほど、
皆さんに体感していただければなというふうに思っています。
龍が如く7の趙天佑が大好きだけど、横浜が舞台になることで、
龍が如く7のような面白い中国人キャラは追加されるのか?
▲龍が如く7の趙天佑
名越:
我々が作ったキャラクターを好きと言ってもらえるのは非常に嬉しいですし、
回答としては、シンプルに申し上げれば、今回も新しい中国人キャラクターは登場いたします。
細かい役柄などは、まだちょっと言えないんですけど、事件に当然絡む中で、
それが八神の味方になるのか、敵になるのかも含めてとても魅力的なキャラクターになっています。
そういうメインキャラクターではないかもしれませんけど、やっぱり面白いエッセンスを
持った登場人物がいると、ドラマが一層輝いていくものだというふうに僕は思っていますので、
結構期待して見てもらえればいいかなと。きっと今回のキャラクターも愛してもらえる
というふうに信じてますので、楽しみに待っていてください。
ロストジャッジメントはどのような基準で俳優を選んでいるのか?
名越:
ロストジャッジメントに限らないですけども、龍が如くスタジオの作品で毎回シナリオを作り、
ドラマの演出なども同時に考えていくんですけども、書いていくうちに、だんだん
「ああ、できればこのセリフ、この方に読んでいただきたいなあ」
みたいな思いが出てくる時もあります。
また書き上げたうえで、「さあ、これを一番活かしてもらえる俳優さんは誰だろう」
というふうに考えるパターンもありますし、
どちらにせよ我々としては自分らが作ったドラマというものを、
最大限に表現していただける方は誰なんだというところを基準にして考えています。
また、先ほど申し上げた、作ってる最中に「もうこの人しかちょっと僕は思いつかないな」
という場合は、ストレートにその方の所に行って、書いてる最中にも
あなたの声が鳴ってましたというふうに素直に申し上げながら、
まあ口説くというか、協力をお願いする場合ってのは結構あります。
まあ、でも意外とそういうパターンって、うまくいくことも多くて、
やっぱりクリエイティブって、自分らの想いを関係各所の方にストレートにぶつけるのが、
正しいんじゃないかなと今でも思ってますし、
今後もそういうふうに選んでいきたいなというふうに考えてます。
前回のドラマパートは1000分だったけど、今回はどのくらいのボリューム?
名越:
ドラマパートのボリュームは、今回も正直相当なものになっています。
細かい表現はちょっと抜きにしても、前回を凌ぐボリュームだと言い切って良いと思います。
でも、ボリュームが大きいこと自体が、ゲームの面白さと直結するわけではありませんし、
その中身が、いかように濃いものになれているかということに、
やっぱりこだわらなきゃいけないのが僕らのゴールです。
結局はそこを大事にするうえで、今回の作品はどうだったかと聞かれたら、
そのボリュームに負けないクオリティをちゃんとキープできているというふうに
確信しておりますので、全て含めて期待してほしいなというふうに思います。
ロストジャッジメントの発表まとめ
- ロストジャッジメントの発売日は、2021年9月24日に世界同時発売。
- ロストジャッジメントはアクションゲーム。
- 舞台は神室町と横浜がメインになる。
- 主人公は今作も八神隆之。旧キャラもちらほら映像で見かける。
- 八神隆之はまだ探偵を続けている。
- 横浜では重要なロケーションとして高校へ行ける。
- 高校の生徒と交流を深めるサイドコンテンツがある。
- ダンスとかボクシングとか、新しいミニゲームを映像で確認できる。
- 八神のバトルスタイルに『流:ながれ』を追加。攻撃受け流し、武器装備の敵に有効。
- 調査アクションが進化した。
- PS5とXbox series X版は高解像度、高フレームレートという部分が違う。
- 趙天佑のような、新しい中国人キャラクターも登場する。
- ドラマパートのボリュームは、前回を凌ぐボリュームだと言い切れる。
JUDGMENT DAYの感想
全体的に八神隆之やその仲間のモデリング・服装に違いがないことから、
ジャッジアイズからの時間軸はあまり経過していないのかも!?
横浜を舞台にしたのは想定内かな。フィールドとかキャラを使い回すのが
龍が如くスタジオのやり方なので、今更とくに驚きはない。
とはいえ、龍が如く7ではコマンドバトルになってしまい、
派生シリーズのジャッジアイズがアクション路線というのは、なんだか皮肉なところですね・・・
龍が如く7はSNS上では、まぁ良い顔しておきたいので、ベタ褒めする人は多かったりしますが、
匿名性のあるところや、Googleのサジェストなんかを観察すると、
実際は納得していない人が多いんじゃないのか?
結局コマンドバトルは、世の中に受け入れられたのか未だ疑問に思うところ・・・
名越氏の発言を聞くと、ジャッジアイズシリーズはアクション継続で、
龍が如くシリーズはコマンドバトルを進化させながら継続する方向性というふうにも聞こえますね。
あと気のせいかな?と思うのが、細川氏を見るたびに「あ、加藤茶だw」と思ってしまう。
あのワールドメディア・カンファレンスの独特の雰囲気を見るや、
「ファイナルアンサー?」みたいな、なんかクイズ番組にでも挑戦しているようにも見えたw
とりあえずトレーラーとか見ると、八神たちが悲劇的なシーンを迎えているところがあったけど、
ありゃ~誰かが死んだパターンだろうな。
高校の教室でいじめられてるロリキャラみたいなのが登場してたけど、
あのキャラが死んだりするとか?
高校かぁ・・・、私的には高校時代はあまり良い想い出がなかったというか、
学校とアルバイトを繰り返していたので、友達との交流というか、青春というか、
そういったものが少なかった気がしますが、皆さんはどうですか?エンジョイしました?