DEATH STRANDINGのアイテム共有、オンライン要素など

例えば100人分の追跡がフィールドに表示されたりするの?

フィールドに設置してあるロッカールーム
小島:

皆さんが危惧しているようなことは起こらない。
発売してから半年後に遊んだら、建造物が建ちまくっているのでは?」と言われるが、
それはゲームプレイの進捗など、フラグで制御してます。
非同期なので、そこはうまくできるんですよ。


また建造物なども時雨によって溶けていくので、長時間放置していると消えてしまう。
維持したい場合はメンテナンスが必要ですね。


僕なんかは自分で作るのが面倒くさいので、人が置いたものばかり使って
「いいね!」をあげてます。「いいね!」をあげているとそれだけで繋がりがありますけど、
他者からの「いいね!」はあまり来ないです。


自分が置いたものを他者が使えるが、いつの間にか無くなったりする?

小島:

自分のメインミッションで必要な荷物はなくならないです。
装備などは結構な距離を離れたり、時間が経つと無くなることもあります。
ですので、大切なものはロッカーに入れてください。


ロッカーには、他者に対して「どうぞ自由に使ってください」というシェアスペースと、
自分だけが出し入れに使えるプライベートのスペースがあります。


バトルで他プレイヤーが加勢してたシーンについて

白サムがバトル中に加勢しているシーン
小島:

コミュニケーションボタンを押すと、今オンライン上にいる自分と繋がってる
人達が勝手に来ます
(共闘する訳ではないのでとくに操作はなし)。


白いサムに声をかけると、返事をしてアイテムを投げてくれるんですけど、
取った瞬間に相手に「いいね!」が飛ぶので、呼ばれた側はそれで気付けます。
さらに追加で「いいね!」を送れるのですが、キャッチャーと戦っているときに
「いいね!」をあげるのはなかなか大変です。


オンラインに繋がらないとどうなるの?

小島:

他者のサポートが一切無い、完全にスタンドアローンのゲームになります。
PS4はネットに繋がってる人が多いでしょうし、僕の狙いとしては
普通にソロプレイをしている感覚だけど、自然と他の人と繋がってるという状態です。


この要素が無いと、新しい面白さはないです。
ネット環境が無い人や、オンラインは一切嫌という人もソロプレイはできますが、
あまりやって欲しくないですね。


オンラインゲームぽいけど、そういった要素を感じさせませんね

サムがバイクで移動するシーン
小島:

モニターをかなりやったんですけど、普通のゲームと感覚が違うんですよ。
例えば途中でバイクを手に入れたとして、最初は誰も手放さないんです。
カスタマイズしていくうちに可愛くなっちゃって、これ以上バイクでは
進めないという場所に来ても、まだまだ充電してそれで最後まで行こうとする。


バイクなんかは積極的に共有すべきで、町中にあるシェアサイクルと同じです。
従来のゲームを引きずって入ってくるから、なかなか分からないんです。
ある程度プレイが進むと、「これカスタマイズしたけど、みんなにあげよう。」
という気持ちになってくる。


そんなカスタマイズされたバイクがあったら、みんな乗りますよ。
バイクには前のオーナーの名前が残りますし、「いいね!」も届きます。
僕の足跡とかあるんじゃないですかね。変な足跡。
ちなみに意図的に悪い事をする人には、痕跡で『廃棄』を選ぶと自分の世界から消せます。


キャッチャーに食べられてヴォイド・アウトすると、どうなるのか?

小島:

その周辺に大きなクレーターができます。
でもゲームオーバーではありません。従来のゲームにおけるゲームオーバーって、
時間が巻き戻ることですよね。キャッチャーに食べられたらそこに大きな穴が空いて、
地形も変わります。道のりも変わって復旧もできません。


フィールドが穴ぼこだらけになることもあります。
ただ、時間が経過すると時雨で地面がならされて、また元に戻ります。
ちなみにクレーターは、自分の世界だけに現れて共有はされません。


デスストランディングには基本的にゲームオーバーがないんです。
崖から落ちたり、テロリストに撃たれたりして死んだりすると、
サムは結び目と呼ばれる海中の空間で魂として彷徨っていて、
自分の体を探すことになります。


体に入ることができると、あの世とこの世の間にある結び目から、
こちらに戻って来ることになります。
初期トレイラーでサムが裸で立っていた場所は、結び目の向こうにあるビーチ
あそこから奥はあの世です。


フィールドのクレーターは残るのか?

デスストランディングのフィールドのクレーター画像
小島:

そうですね。時間は戻りません。ゲームオーバーって、普通コンティニューですよね。
人が死ぬということをルールとして割り切っているです。
これはアーケードが3分でゲームを終わってもらうために始めたルールなんです。
未だにそれを使っている分けです。


そこはデスストランディングならではの要素を入れてます。
これとは別に任務失敗は当然あります。
届ける荷物がなくなったり、壊れてしまった場合は少しだけ巻き戻ります。


ゲーム難易度のVERY EASYモードについて

小島:

VERY EASYモードは、キャッチャーは2~3発で死にます。
荷物のバランスもとりやすい
ので、サムもそんなにコケません。
でも、どうしてもコントローラーを動かさないといけないのと、
使うボタンの数は変わらないので、ゲームが苦手な人には練習してもらうしかないです。


ムービーを見るだけのようなものも作ろうと思えば作れますけど、
それではゲームの良さって出ないじゃないですか。
やっぱり自分でサムを操ってカメラを動かしてもらわないと。


プライベート・ルームは凄まじい作り込みだ

デスストランディングのプライベート・ルーム
小島:

メタルギアソリッドではステルスの緊張って相当なもので、
そのバランスとして笑える部分を入れてました。
デスストランディングも過酷な道のりをたった独りで、しかも野宿したりして、
そんな中でプライベートルームに行くことで、ちょっと明るくなって欲しいなと。


普段は自分がサムを操作しますが、あそこでは自分とサムが分かれていて、
サムを労うことができますプライベートルームは直接的にストーリーとは関係なく、
ユーザーサービスに近い。いろいろ遊んでもらって、心が決まったらまた出て行くと。



コジマプロダクションの立ち上げ話

コジマプロダクションのロゴ
小島:

ゲームは結構なボリュームですけど、僕たちはインディーズなんです。
ノーマン・リーダスを起用しておいてインディーズかよと言われるが、
ノーマンの出演交渉だって僕が直接やってるんです。


今から3年9ヶ月前に独立して、53歳だったんです。
もう引退すべき歳じゃないですか。家族にも反対されました。
53歳のおっさんが、金もない、何もない、たった独りでオープンワールドゲームを
作ろうとしている。メディアも同業者もボロカスでした。絶対にうまくいかないと。


その理由は世界で有名なゲームデザイナーが独立しても、
誰一人として成功していなかったからです。


銀行に行っても金を貸してくれないんですよ。
小島さんの名声は分かりますが、実績がない」と。日本はそういう国なんです。
そうしたら一番大きな銀行の役員が僕の熱烈なファンで、融資してくれたんです。


事務所についても、参加するスタッフの家族に安心してもらえるように、
なるべく良いビルがいい訳です。そこでも、大体良いビルでは入居するのに審査があって、
コジマプロダクションって何?」とか言われてしまう。


そんな中で、今のビルの役員が僕のファンで、入居することができた。
そうした繋がりでゲームを作ってきたんですけど、
今の自分があるのはコナミでの30年間があってこそです。
コナミには感謝していますし、その繋がりは否定できないんです。


P.T.のノーマン・リーダス

▲P.T.のエンディングで登場したノーマン・リーダス氏

小島:

ノーマンさんとはP.T.で仕事をしてましたが、マッツさんもレアさんも僕のことを知らなくて、
お子さんや家族が僕のファンだったり、そういう繋がりから作品に出てくれたんです。
彼らはゲームに出演した経験もなければ、コジマプロダクションはまだゲームを
1本も出していない訳で、普通は引き受けてくれませんよ。


ゲームエンジンは基本的にはツールなので、自分たちのゲームデザインがあって、
それに対応したものなんです。そういう意味ではDECIMAエンジンはホライゾンゼロドーン
作るためのもので、僕たちが作る作品が同じような世界観にならないよう、
ライティングやカットシーンのツールなどを改良していきました。


彼らの方でもDECIMAエンジンを進化させていき、ある時期で機能を統合することで、
DECIMAエンジンは近い未来、2~3歩上がることができると思います。
これについても、独りじゃなかった訳です。



小島監督のインタビュー感想

感想

ん・・・。全体的に思うことは、デスストランディングは新しいゲームなのかどうか?
やや疑問に思うところがあるかな。ソウルシリーズやトゥモローチルドレンとかで、
デスストランディングに似たシステムはやってるじゃないですか。


トゥモローチルドレンとかは、無償の愛で作業して、お互いに道具や施設を共有して、
有るんだか無いんだかよく分からない絆で結ばれているかのような感じで、
「あれこそストランドゲームなんじゃ?」という気もしたかな。「いいね!」もあったしね。
もう少し小島監督は、最近のゲームプレイした方がいいかもw


思うに、小島監督のヤル気と少数精鋭でここまで作り上げたことに対して、
評価してあげるべきゲームなんだと思った。
名優を起用したゲームを作るとなると、たとえ大企業でも難しいと思うし、
会社立ち上げの際に銀行で融資を断られた件を考えると、やっぱインディーズでは難しすぎる…


また「CSで売上実績を作れ!」となると、状況的に伸るか反るかみたいな感じなので、
博打を打ってるようなもんだ。シェンムー3の鈴木裕氏のように、
クラウドファンディングで開発資金を集めるやり方もあったかと思うが、
いま考えると鈴木裕氏も、「名声があっても実績がないから」と銀行に断られたのかな…


なんにせよ、今はデスストランディングが売れて、次の作品の足しになりゃいいなと思うばかりだ。
日本でのCSが落ち込んでる状況を考えると、PS5もクソもないんだよな。
スマホゲームで一発当てたメーカーらは、その金で大作CSを作ろうともしないしね。
課金むしりが楽しくて辞めれないんだろうな~



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