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髙橋和哉氏が描くFF16の新規アート、戦闘システムを解説したバトル映像を公開

FF16の新規アート、戦闘システムを解説したバトル映像を公開

スクウェア・エニックスは、髙橋和哉氏が描く召喚獣8体の新規アートを公開。
また戦闘システムを動画で解説した映像を一気に6本公開しました。
ディレクターの髙井浩氏、シナリオの前廣和豊氏、コンポーザーの祖堅正慶氏に開発インタビューまとめ。



FF16の召喚獣アート、戦闘システムを紹介した動画を公開!

FF16の召喚獣のアートデザイン

2023年5月2日、FF16の公式サイトに髙橋和哉氏が描く召喚獣8体のアートを追加し、
新たにバトルシステムを紹介した、動画6本を一気に公開しました。


召喚獣合戦


召喚獣vs召喚獣の戦いを、巨大なスケールで描いた召喚獣合戦の動画です。
召喚獣を宿したドミナント同士の激突が、本作最大の特徴なのだという。
巨大なタイタンロストを、小さいイフリートでネチネチと戦っているが、巨大な召喚獣ほど弱そうかも!?
前に公開した動画から一部切り出したものかな。ドミナントは他にもいるのか気になります。


召喚獣アクション


クライヴが召喚獣の力を切り替えながら戦う、ハイスピードバトルの動画です。
召喚獣の力はL2で切り替えることが可能なようで、最大3つまでセットできる。
あまりにもクライヴが素早く動くもんだから、全体的に何やっているのか見えづらい部分もありますね・・・。
こういったことは慣れで解決していくしかないだろう。なんかデビルメイクライ的なコンボを少し感じます。


ストーリーフォーカスモード


初心者向けのサポートアクセサリを使ったときの動画です。
「楽して敵を倒すのがいいのか?」「クライヴを十分に扱いこなして楽しみたいのか?」で意見が分かれるはず。
ストーリーだけを楽しみたいアクション苦手な人は、ストーリーフォーカスモードを選べということです。
ボタンひとつで召喚獣アビリティを切り替えたり、オートで攻撃したり、回避を自動でやってくれる。


アビリティ


クライヴのアビリティに関する動画です。
アビリティは剣技や召喚獣の力など、多種多様に存在するようで、
どのアビリティを習得/強化するかは任意で行える。


アビリティポイントを消費して、習得/強化を行うことになるが、スキルは習得だけでなく強化もできるという。
強化することで、より強力なスキルへと進化するようです。
ポイント振りでは間違えたりする心配があるものだが、スキルをリセットして振り直しも可能。


どんなアビリティなのか確認したい場合は、アレテストーンのところにあるトレーニングモードで、
仮想の敵を相手に、コンビネーションを確認したりして試すことができます。


バディ


クライヴをサポートしてくれるバディの動画です。
トルガルという狼が、クライヴの過酷な旅路に付き合い、バディを務める。
バトルでは自動で攻撃しつつ、クライヴが指示を送った動作を行う。


トルガルは攻撃したり、クライヴのHPを回復してくれたりします。
うまく指示出し(バディアクション)を行い、より戦略的で爽快なアクションバトルにできる。
「トルガル以外にバディはいるのか?」という疑問が残りますねぇ・・・


パーティ


クライヴと共にするパーティの動画です。
トルガルとは違い、仲間たちはAIで行動し、ストーリー進行に合わせて共闘することになる。
またストーリーの進行に合わせて、仲間は随時入れ替わるようです。



サウジアラビアでFF16が発売禁止になった


2023年5月3日、サウジアラビアの公式レーティング委員会・ビデオゲーム部門の公式ツイッターにて、
FF16をサウジアラビアで販売することを禁止したそうです。
受け入れがたいコンテンツが含まれていたので、スクウェア・エニックスに修正するように伝えたが、
それを拒否したため、サウジアラビアでFF16を販売できなくなった経緯です。


どこら辺のコンテンツが問題になったのか明かすことはなかったが、
日本でもCERO D(17才以上対象)にレーティングを引き上げたので、
おそらくそういった描写(男女のからみ、血しぶき等?)が問題だったのかもしれません。


ゲーム名を名指しすることはなかったが、同委員会のビデオゲーム総監督・Hattan Tawili氏が、
ツイッターで「会社にとって何が起きたのかは明らかだ。彼らは理由もなく、それを大量に入れて、
修正することを拒否している。」と書いている。


サウジアラビアのウェブサイト『TrueGaming』のライターらが、まもなく発売するゲームにLGBTQ+の
コンテンツがあると曖昧なツイートを掲載しており、それがFF16のことだとすると、禁止理由はそれのはず。
なんにしても、サウジアラビアのファイナルファンタジーファンは、残念な思いだろうか!?



FF16開発インタビュー:シナリオやゲームシステム、サウンドについて

FF16のバトルシーン

2023年5月22日、FF16の発売に向けてメディア(4亀 / 電ファミ)が、
ディレクターの髙井浩氏、シナリオの前廣和豊氏、コンポーザーの祖堅正慶氏にインタビューしてました。
いくつかインビュー内容をまとめてみました。


■FF16の開発について
  • 世界観やストーリー制作過程では、0から全部作り上げた。
    ダークファンタジーで、中世ヨーロッパ的な空気感は、最初から想定していた。
    年齢層が高い層に受け入れられるストーリーラインを一本柱とし、
    FF感を極力失わないようにした。召喚獣をメインに据えることは、最初から決まっていた。
  • FFナンバリングの開発は規模が大きいため、毎回前作から時間が空いてしまう。
    新作が出る頃にはファンの年齢も上がっている。若い方に楽しんでいただくのはもちろん、
    現実の厳しさや、嫌なことも経験してきている僕らぐらいの年代でも、遊んだときに楽しめる話を目指した。
  • クライヴの復讐劇を描こうと思ったのは、復讐劇はプレイヤーに提示する目的として非常に分かりやすい。
    FF16は本格的にアクションゲームになるので、大きくゲームデザインが変わることが、
    初期の段階で想定されていたからこそ、まず最初に話の目標を分かりやすくしようと決めていた。
    兄弟の話から始まる物語なら、復讐劇が分かりやすくハマるだろうなと感覚的に思った。
  • クライヴの少年期/青年期/壮年期を追うストーリーになったのは、一人のキャラクターの流れを追うことで、
    プレイヤーが物語に没入しやすいメリットがあったから。クライヴの生き様を全部書きたいと思った。
    世の中は幸もあれば嫌なこともある。葛藤を繰り返して人生を歩むのは当たり前のこと。
    その現実の私たちの人生を投影するように、クライヴの生き様にフォーカスした物語を描けばと考えた。
  • 最新作を作るにあたり、イメージ共有は、まず髙井氏や吉田氏が一緒にコアを決めて、
    物語を先に固めた。そして「とりあえず、これ読んで」とチームに渡した。
    早い時期からストーリーラインやら、何か知らない細かい資料が固まっていて、
    全部読むのに数時間かかるほど。セリフまで入った形で上がっていた。
  • 開発を進める過程で、「やっぱり、こうしよう」と変更することはあった。
    ゲームデザインをストーリー側に組み込んだり、シナリオを書き足したりも当然やっている。
    心情表現が足りなかったら、カットシーンを付け足したことも、ちょいちょいやっていた。
  • スケジュールとコストの関係で、削らざるを得なかったところもあった。
    削られた部分は、例えばサイドクエストに落とし込んだり、少し工夫している。
    「大陸を1つ削ったほうが・・・」と最後の最後まで議論してた。結局は削ることなく仕上げた。
  • 吉田Pもよく言っていたが、嫌な部分も逃げずに描いたというのは、その通りかなと思う。
    話の中でご都合主義は通らないと捉えている。
    作り手が「これはこれでいいか」と逃げようとすると、すぐバレるというか、大人に限らず、
    子供でさえ見抜いてくる時代だ。しっかり正面から描いたと思っている。
  • FFは結構綺羅びやかで美しいところがあるけれども、
    髙井氏や前廣氏たちが描く世界観はドロドロしているが、ドラマティックなんです。
  • 音楽も割りと綺麗ごとで済まされない。ダークファンタジーというとチープな表現だし、
    あまり使いたくないが、あえて使うなら今作はダークファンタジーらしい音楽で作った。
    全部で曲は215曲くらい用意した。
■キャラクターについて
  • クライヴの頬に印が付いたキャラクターがいたが、あれがベアラーと呼ばれる存在。
    ベアラーは必ず印が付けられている。
    どうして印があるかはゲーム内で語っているが、奴隷の証。
  • ベアラーはヴァリスゼアの世界では、万国共通で身分が低い。
    どこへ逃げてもベアラーはベアラー。逃げれず、首輪の代わりのようなもの。
    あの世界は、「あいつはベアラーだ」と分からないと駄目なんです。
  • クライヴの少年期にはベアラーの印がなかったが、成長過程で何かがあった訳だが、
    それを説明するとネタバレになってしまう。
    でも、なぜ印が付いたのかは、ストーリー序盤(2~3時間プレイ)で分かること。
  • あの世界だと、本来は印を付けられてしまうもの。
    ベアラーは基本的に先天的なもので、多くは生まれた直後に分かる。
    人とは違う存在で、自分の子でも生まれた直後、国に届け出るような世界になっている。
    その辺りの嫌なカットシーンは、3~4時間プレイすると見れる。
■FF16のゲームシステムについて
  • エンディングに到達することを考えたら、プレイ時間が40~50時間ぐらいだと思う。
    サイドクエストや他のコンテンツを進めると、倍くらいになる。
  • サイドクエストの発生条件は、クライヴのストーリー進行に合わせて発生するパターンと、
    同じ場所で連続で発生して、1つの話として繋がっていくパターンがある。
    後者の方は話が終わらないと続きが発生しないが、
    基本的には進行に合わせて発生していくものと思って間違いない。
  • メインストーリーを忘れるほど、サブコンテンツが多くもない。
    全般的なゲームデザインの中で、数だったり、内容だったり、ここでこれを入れると
    効果的ということをしっかり計算して入れている。例えば薬草を採ってこいという内容でも、
    「なぜ薬草が必要なのか?」と世界観に沿って理解できるよう、受け入れられる形にしてある。
  • チョコボ以外の乗り物で、操作できるのはチョコボだけ。ただし、話の中で乗り物はいくつか出てくる。
    クライヴの移動は遅くもないが、FFだから絶対に必要だと吉田Pのオーダーがあり、
    頑張ってチョコボを実装した。
  • オープンワールドのような移動時間だけで、大半にならないように作っている。
    ファストトラベルは割りと細かくできるし、なかなか目的地に到着しない感覚を抱くことはないと思う。
    目的地のアイコンがマップに表示されているので、そこへ一直線で行けば、それほど時間はかからない。
  • 賢者ハルポクラテスで、世界のロアをアンロックすると、勝利のファンファーレが流れていたが、
    あの場面ではドット絵とファミコン時代の音源を使っている。
    FF16オリジナルアレンジのファンファーレも、何ヶ所かで流れてます。実は何かを歌っている。
  • モブハントは、シナリオを進める中でちょっとしたアクセントとして用意した。
    暇なときに腕試しでモンスターを倒しに行く感じ。
    モブハントを紹介するモーグリには偉そうにしており、特別なSEが付いている。
  • サポートアクセサリのオートスローの指輪が便利で、疲れたときはあれがないとやってられなかった。
    オートスロー/オートアタックの指輪は、召喚獣バトルでも使用できる。
  • コンバットディレクター・鈴木良太からの挑戦状みたいなコンテンツもある。
    クソ難しくて、無理だ、こんなのってなる。本当にできるの?とイライラする。
  • トロフィーのコンプリートでは、高難度コンテツはない。
    嫌だったので、そういった作りにはしていない。少し根気がいるのが1~2個あるぐらい。
    ちょっとだけで、そんなに条件は厳しくない。



感想

FF16のバトルシーン

全体的に、やっぱりFF16はバトルに特化したゲームではなかろうか?
「最終的にどこを目指すのか?」とやりこみ要素を考えると、バトルでSランクを取るとか、
スコアアタックでハイスコアを出すとか、そういった流れになるんだと思います。
そして最後に、『鈴木良太からの挑戦状みたいなコンテンツ』を攻略するとか?


開発者たちが普段のゲームプレイで、意地でもEASYモードを選びたくないということで、
FF16では難易度設定を無くした背景があるのは、なんとなく分かります。
つまり、あれですよ。オートのアクセサリなんか装備したら負けですよねw


FF14とFF16の開発が重なり、前廣氏が開発に加わったときに、
吉田Pから「会社からFF16の開発を打診された。前廣もFF16の開発頼むわ」と言われて
焼き肉に連れて行ってもらったそうだが、祖堅氏は焼き肉に連れて行ってもらった記憶がないのだという。


祖堅氏の場合は、「FF16はこういう感じだから、とりあえずこの辺から作ってみて」と言われたそうで、
「サウンドはあいつにやらせるわ」みたいな空気になっていたとか。
昔から食い物の恨みは怖いといいますからね・・・。吉田Pは今後どうなることやら~