ストーリー
プロローグ

文永(十三世紀後半)、モンゴル帝国(大元)は東方世界の征服をもくろみ、
立ちふさがるすべての国を蹂躙していた。
東の果て、日本に侵攻すべく編成された元軍の大船団を率いるのは、
冷酷にして狡猾な智将『コトゥン・ハーン』。
コトゥン・ハーンは、侵攻の足掛かりとして対馬に上陸する。
これを防ぐべく集結した対馬の武士団は、初めて見る元軍の兵略によって初戦で壊滅。
島はたちまち侵略の炎に包まれる。
だが、かろうじて生き延びた一人の武士がいた。
境井 仁(さかい じん)。
仁は、境井家の最後の生き残りとして、
たとえ侍の道に反した戦い方に手を染めることになっても、対馬の民を守ろうと決意する。
冥府から蘇った者『冥人(くろうど)』として、
あらゆる手段を使って故郷を敵の手から取り戻すのだ。
故郷の対馬を守るため、名誉を捨てて戦う

主人公の境井仁は、境井家の武士として育てられ、武士道の掟に従い生きてきた。
しかし、モンゴル軍の圧倒的な兵力を前に勝つことができず、
境井仁は武士道の生き方に背いてでも、故郷の対馬を守るために、
『邪道な戦い方 = 冥人』の技を身に着けていくストーリーになってます。
「冥人とは何なのか?」と一言でいうと、アサシンのような戦い方。
火薬を使った武器を使用したり、敵を物音で釣って背後から不意打ちを決める
罠的な戦い方など、侍のような武士道精神と、硬派な剣術や弓矢で相手を倒すのではなく、
効率的に相手の命を奪うような戦術です。
境井仁は完全な武士というわけでもないが、最初から冥人ということでもない。
武士としての剣術技を備えつつ、冥人の技を身につけていく流れ。
対馬を奪い返すべく、侍としての身分や立場を問わず、島民の力を借りて、
蒙古を倒すために兵術を学んでいく物語。
舞台

ゴーストオブツシマの舞台は、1274年に起こった蒙古襲来の時代。
日本では鎌倉時代で、モンゴル帝国が侵攻してきたときの侍の生き様を描いてます。
九州地方から、北の方角にある対馬(つしま)が舞台。
対馬は長崎県に属する島で、ゲームではオープンワールドで対馬を再現してます。
ゴーストオブツシマの開発にあたり、サッカーパンチの開発陣と日本のSIEが対馬へ訪れ、
現地の神社や寺院を訪れたり、歴史や文化などを取材して対馬を作り上げた。
史実に沿った物語ではなくフィクションです。

舞台の制作にしても、対馬の風景をコピーしているのではなく、
対馬に実在する海辺や鳥居、多都美神社に似たロケーション、
映画で観るようなシーンを取り入れて制作されてます。
日本の美を感じられる情景や季節などは、対馬に限らず表現している。
- ■なぜ侍のオープンワールドを開発したのか?
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侍の世界はオープンワールドにピッタリだった。
各地を歩き、いろんな人々を助ける世界観を作りたかった。
それに開発者たちが、侍の映像作品を見るのが昔から好きだった。 - ■戦国時代と比べると、元寇はマイナーだけどなぜ選んだのか?
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まずオープンワールドゲームの舞台として理想的だった。
次に日本に対して火薬を初めて使った象徴的な戦いだったし、
モンゴル軍の大軍が襲来して、大勢の敵を斬り伏せれる理由があったから。