
FF7リメイクの開発インタビュー

E3 2019以降、ファミ通2019年7月4日号発売号にて、
FF7フルリメイクのディレクターを務める野村哲也氏に、
インタビューを取り上げてたのをまとめました。
本来、セフィロスはあのタイミングで登場しないですよね?

はい。あれはストーリーにある通り、
八番街に現れる幻影で、追加されているシーンです。
『運命の番人』と記載があった、エリアスを取り巻く黒い霧は何か?

そうです。FF7リメイクで新たに追加された、一行の向かう先々で現れる謎の存在です。
『運命の番人』というのは何なのか、過去作をプレイされた方にも、
新しい要素で楽しんでいただきたいと思っています。
エリアスとの出会いで、会話の選択肢があったけど今回もあるのか?
野村:
選択肢はありますよ。結構出てきます。
そのため、選んだ答えに応じたキャラクターの反応や、
ちょっとしたイベントをそれぞれ作っているので、ボリュームが増えてます。
既存イベントは、オリジナルを忠実に再現しているのか?
野村:
ものによります。たとえば蜜蜂の館の女装イベントはありますが、
施設としては現代風に大幅なアレンジをしています。
一度あの空間をそのまま再現して作ってみたら、違和感がものすごくて、
総じて意見として「これはダメだ」となり……。
このように、今回のビジュアルや世界観に合わない部分などは、
調整していることもありますね。
オリジナルを踏襲してはいますが、シナリオの追加は結構あります。
もちろん本筋のお話は変わらないものの、PVにあったクラウドとジェシーが
一緒にバイクで逃げるシーンなど、新しいイベントがたくさん入っています。
そうじやなければブルーレイで2枚組にはなりません(笑)
FF7リメイクのエアリスとティファのビジュアルコンセプトとは?

エアリスとティファは、本作のダブルヒロインという立ち位置なので、
ビジュアル的にも方向性を分けることにしました。
エアリスは、西洋系の顔立ちで美しく。
ティファは、東洋系の顔立ちで可愛らしさを重視しています。
性格の面では、エアリスは少女のような天真爛漫さがありますよね。
そこがFF7リメイクでは強く感じられるようになっていて、
『美人』で『天真爛漫』という、外見と内面とのギャップが生まれています。
一方ティファは、衣装的に露出は多いのですが、性格はあまり押しが強くなく、
我を出さない控えめな女性です。
二人とも外見と内面にギャップがあり、それが魅力になっていると思います。
衣装もリファインされているのか?
野村:
今回はビジュアル的にかなりリアルに作り込めることもあり、
現実にある服や小物をデザインの参考にしています。
例えばティファのサスペンダーは軍用のものを、
グローブは格闘技用のものや、バイク用のものを参考にしています。
全身のシルエットはオリジナル版のイメージから変えず、
そうした部分でディテールアップを図ってます。
ティファの胸が大きいので、描き方にも気を配った?

まず、ティファは腹筋を割りたかったので、アスリートのスタイルに寄せています。
それから、社内の倫理部署からの指示もあり、
激しいアクションでも不自然にならないように胸部を絞める必要があった。
そこで、すごくシンプルだった上半身の衣装を、
黒のアンダーウェアや体にフィットするタンクトップで、
フィットネスを意識したスポーティーなデザインにしています。
FF7リメイクのバトルコンセプトとは?
野村:
バトルは方向性が決まるまでに、最もスクラップ&ビルドをくり返した部分です。
ペースはアクションでありながら、コマンドペースのRPGを望まれている方にも
楽しんでいただけるようにしたくて、ハイブリッドなものに仕上がってます。
アクション部分は臨場感と爽快感を重視し、ショートカットなどの利用でストレスなく
戦えるようになってます。ただし、手を休める暇もないような高速のアクションが続くのではなく、
ATBゲージを使う際などに、コマンドメニューを開くと時間の流れが遅くなり、
コマンド式のRPGのように考えられる時間が生まれるのが特徴です。
このモードの存在が、バトルの戦略性を高めてくれます。
アクションが苦手な方の救済措置というだけではないですね
野村:
どう利用するかはプレイヤーのスタイルやスキル次第です。
アクションに特化したプレイがしたければ、それもできますよ。
以前お話ししたことがあるかと思いますが、FFはダメージ量やHPなどの数値が見えるゲーム。
コマンド選択は受けたダメージのほか、MPなどのリソースを確認、
管理するのにも適していると思います。
戦略性では、キャラクター切り替えも重要になりそう

そうですね。FFはキャラクターごとの能力も重要ですし、その性能と敵の相性もありますので。
例えばPVにも出ていたガードスコーピオンが分かりやすくて、
壁に張り付いているときは近距離攻撃が届かないので、
バレットに切り換えて射撃で攻撃するのが定石です。
クラウドも魔法を使えば攻撃できますが、MPを消費します。
MPの回復にはアイテムなどが必要となるので、そのリソース管理も必要になってきます。
FF7リメイクに期待してるユーザーへ
野村:
FF7は20年以上前のタイトルで、今の10代の方たちは大半がプレイされていないと思います。
時代が変わり、今オリジナルのFF7をプレイしても、
当時プレイしていた方々とは感じることが違うでしょう。
今の感性でFF7を感じ取っていただくために、今の時代に合わせてリメイクされたFF7を、
新作のFFとして触っていただければと思っています。
一方でFF7をプレイしたことがある方も、今回のPVでその一端が分かるように新しさの中にも
懐かしさを感じてもらえる要素が詰まっていますので、
是非手に取っていただければ。
かつてFF7を熱い思いで遊んでくれた方も、今ではゲームに対する情熱を失っているかもしれません。
でも、これを期に再びミッドガルに戻って来てもらえたら嬉しいです。
FF7リメイクのインタビュー感想

E3 2019の盛り上がり方を見ると、外国人特有のリアクションもあってか、
「日本よりも海外の方が熱い!」といった印象でした。
E3とか行ってもねえのに、自分も会場に行ったような気分になったくらいですw
スクエニに論理部署なるものがあったとは驚きだった。
不用意に揺らしたりすると、一部の地域では発売許可が下りなくなるので、
そういった点はしっかりと指摘を受けてしまうのだろう。
よく見ると、確かにティファの腹割れてるな。毎日最低100回は腹筋してそう。
黒いモヤモヤしたものは、運命の番人と何か関係があるのかな。
どの道エアリスは「グサッ!」と逝かれてしまうので、
運命からは逃れられないキャラクターだが、救済できてしまう方向性が
あってもいいかもね。いや、無理のある話か…

今の10代にオリジナル版FF7をプレイすると、「これの何がいいの?」となるので、
あえてプレイせずに、FF7リメイクからプレイした方がいいかもね。
よほど古いものを愛する感性のある人でないと、良さは分かりづらいはず。
むしろドットゲームの方が、味があって気に入ってもらえそうな気もします。
私の周りでは昔ゲームに熱のあった人は、今はゲームすら遊んでいない印象かな。
「ドラクエやFFは昔遊んでたけど…」という人は結構多いけど、
「じゃあ、今は何やってんの?」と質問すると、「何もやってねえ」と決まって言い出す。
要するにゲームを購入してまで、「遊びたい」という欲求が薄れたんだと思った。
歳を取ると自分の考えや価値観が固まってくるので、
引き出しが狭くなって、自然と無趣味になるもの。
そこを崩せるゲームが減ったのも、またアレなんだろうな~