- FF7リメイクの開発インタビュー(Part 2)
- バトルシステムはどうなるのか?
- オリジナルのバトルシステムにあった要素はどうなるのか?
- コマンドにDEFENDの表示もあったが、ガードもコマンド選択なのか?
- クラウド以外のキャラクター操作はどうなるのか?
- 広大さを感じたが、オープンワールドの形になるのか?
- オリジナルにあったミニゲームはどうなるのか?
- オンライン要素を入れて作品間を繋げるといったことは?
- FF7リメイクの開発で他にどんな方が参加してるのか?どういった制作体制か?
- 使用しているゲームエンジンは何か?
- ビジュアル制作の方針について
- 今回のPVはティザーについて。映像のカット以外、全てリアルタイム描画なのか?
- PVでクラウドがひるむような演出があったが?
- 現在の制作状況はどのくらいなのか?
FF7リメイクの開発インタビュー(Part 2)
バトルシステムはどうなるのか?
当時のエンカウントによるコマンドバトルではなく、
映像のようなシームレスでアクティブなバトルを目指しています。
野村:
バトルのスピード&テンボ感については、ストレスなく遊んでもらうために
『ディシディアFF』並にしたいと考えてます。
アクションの度合いとしては、
ディシディアFF > キングダムハーツ > FF7リメイクというイメージでしょうか。
決してテクニックを要するアクションというものではなく、
新システムを駆使して、戦略を考えながら戦うアクションバトルにしたいと思ってます。
バトルシステムについては、全体像が固まるまで紆余曲折ありました。
開発スタッフのなかでも、従来のコマンドバトルのほうがいいという意見も当然出てきて、
試しに作ってみたこともあったんです。
今回のリメイクはFF7ファンはもちろん、未プレイの人も是非遊んでもらいたいと思っているので、
過去に縛られ過ぎず、この作品のテイストにあった新しいバトルにしたいという思いがあり、
直感操作型のアクションバトルのほうがあっていると判断しました。
北瀬:
もう野村の1000本ノックが凄くて。思い描くビジョンに近づけるために、
一切妥協をしないので、制作現場とのやり取りを幾度となく繰り返しているんです。
こういうのは久々で、私も楽しくなってきました(笑)
制作としては、今回のPVのクオリティーをスタート地点と捉えていて、
ようやくリメイクとしての方向性を確認できたように思います。
これから磨いていきますので、どうぞご期待ください。
オリジナルのバトルシステムにあった要素はどうなるのか?
野村:
あくまでベースはFF7なので、ATBゲージ的なものやリミットブレイクなどの要素は、
新たな使用方法で登場します。ATBゲージが溜まったら順番に攻撃するというものではなく、
FF7リメイクならではのアクション性に繋がるシステムになってます。
詳細には言えませんが、ATBゲージが赤くなることがある…という点に注目です。
リミットブレイクとは別です。この新たなATBの他、さらに特有のシステムがあるのですが、
それはまだお見せできる段階ではないので映像には入れてません。
連携とも違います。それを使えば、プレイヤーによって戦い方に違いが出るような…
そんな仕組みです。今回はこれ以上は(笑)
北瀬:
今までのATBとは違うシステムを内包しているというか。
名称もATBと今は言ってますが、正式には変わるかもしれません。
コマンドにDEFENDの表示もあったが、ガードもコマンド選択なのか?
野村:見事にそこだけが未確定なんです(笑)
クラウド以外のキャラクター操作はどうなるのか?
野村:
3人のパーティーメンバーを自由に切り替えて戦えます。
ただ、切り替えなくても問題はなく、ずっと一人のキャラクターを操作することもできる。
広大さを感じたが、オープンワールドの形になるのか?
まだなんともいえませんが、いわゆるオープンワールドやサンドボックスと呼ばれる形に
こだわるつもりはありません。ただ、野村は背景の作りにも非常にこだわってまして、
キャラクターのアクションが、背景に影響を及ぼすような環境は表現したいですね。
オリジナルにあったミニゲームはどうなるのか?
北瀬:ファンの方々の印象に残ってるミニゲームは、なるべく入れようと考えています。
野村:
大きいものから小さいものまで、オリジナルにはミニゲームが多くありました。
ただ、「これらすべてのミニゲームを、最新技術でそのまま作る必要があるのか?」というと、
ちょっと検討が必要です。
北瀬:
開発スタッフのメンバーも、ミニゲームをどうするのかは気にしています。
実際「スクワットってどうしますか?」と、真面目に聞いてきたこともありました(笑)
オンライン要素を入れて作品間を繋げるといったことは?
野村:
オンラインについては、今はお話できることはありません。
まずは本編を固めないと。ちなみに、1作目のエンディングまでのメインシナリオは、
すでに野島さんに上げてもらってます。これから横道の部分や、
前述のキャラクターの掘り下げなどを充実させていくところです。
FF7リメイクの開発で他にどんな方が参加してるのか?どういった制作体制か?
モデルについては、ビジュアルワークスのディレクターが監修している。
データに手を入れたりということをやってます。
野村:
デザインは、今回公開となったビッグスたち3人など、サブキャラクターを中心に
手掛けているフェラーリ・ロベルト(アーティスト)がいる他、プログラマー、
企画などのコアメンバーが、外部の協力会社と密に進めていく感じです。
北瀬:
コアスタッフが集結して監修すると同時に、現在では当たり前の制作手法となってますが、
複数の制作会社にもご協力いただいてます。アプリのFF7 Gバイクでお世話になった
サイバーコネクトツーもそのうちの1社になります。
サイバーコネクトツーはアクションゲームの経験が豊富で、ノウハウをお持ちですし、
映像演出のセンスに光るものがあると感じていた。
ただ、演出のテイストが微妙に弊社の作品とは違っている部分があったので、
密にやり取りをして、今回のPVについても野村がうるさく言って(笑)
弊社のスタイルに近づけてもらった。
使用しているゲームエンジンは何か?
北瀬:
Unreal Engine 4です。
開発現場がUnreal Engine 3での制作経験があったので、その流れですね。
野村がディレクターを務めているキングダムハーツ3もUnreal Engine 4なので、
先々、制作を担当する大阪チームの技術支援をお願いしたいと思ってる部分もあります。
野村:
キングダムハーツ側では、こういった部分がよくできているといった話を、
FF7チームに伝えてますし、キングダムハーツチームにもFF7の制作が
Unreal Engine 4だというのは言ってます。
キングダムハーツチームの技術検証はかなり進んでいて、
その技術提供も了承してくれているので、今後協力関係になるかもしれません。
ビジュアル制作の方針について
北瀬:
デザインでもバトルでも、
『リアル』というのはキーワードとしてよく言っている。
野村:
ただ、それは必ずしもフォトリアルという意味ではないんです。
ひとつの世界としての整合性、統一を取るために必要なリアルさというか。
詳細は話すと長いので省きますが、例えば今回のPVに登場した神羅の警備兵は、
以降の情報公開ではいなくなるんですけれど……。
ディテールがオールドタイプなので、新たにデザインしたバレットと比べると、
粗いというか、この世界の人達にもバレットと近しいディテールがないとおかしいので、
神羅の警備兵と分かるようにしつつ、リファインします。
北瀬:
路面も相当言ってたよね。
野村:
人と対比したとき、アスファルトの粒が大きすぎたんです。
「もっと細かいはず」といったことを延々と指摘してました。
北瀬:
それから街頭。一定の輝度でつきっぱなしではなく、チラついたり、消えかかったり、
火花が散ったりするはずだと。PVだと各シーンが短いので分からないんですけど(笑)
それくらい、野村の目が行き届いているんです。
今回のPVはティザーについて。映像のカット以外、全てリアルタイム描画なのか?
そうです。PVにある電車から降り立ったクラウドのアップのシーンから、
カメラが背中に回り込んで、そのままゲームプレイに突入します。
野村:
とはいえ、クオリティー的にはこれからブラッシュアップしていくので、
まだまだこんなものではありません。
今回の映像は、自分としては繰り返し見すぎていて麻痺してしまい、
本当にこれでいいのか分からなくなることもあった。
ですが、Keynoteでいただいた歓声で方向性として間違っていないことを確認できて、
とりあえずは安心して制作を続けられそうです。遊び込める凝った作品をお届けするために、
クオリティーを向上させていきたいと思います。
PVでクラウドがひるむような演出があったが?
野村:あそこはオリジナル版にもあったシーンですよ。
北瀬:
原作でも時々クラウドが幻聴を聴く演出があったと思います。
今回それが、より意味を持った形になってます。
現在の制作状況はどのくらいなのか?
北瀬:
最新映像を仕上げる段階で、スタッフ全員のイメージが統一できて、
やっとスタート地点に立てたという段階でしょうか。
それまでは私と野村と何人かで、リメイク全体のビジョンを模索していました。
バトルについても構想はありますが、それを実際にゲームのなかに落とし込むには、
まだまだ時間がかかると思います。
FF7リメイクの開発インタビュー感想
タイトル名が『FINALFANTASY VII REMAKE』で発表とは意外だった。
何かサブタイトルを付ける意図があったので、しばらく(仮)にしてるんだと思ってた。
分作の発表は半分驚いたが、もう半分はすぐに納得した感じかな。
いらない部分を削ったとしても、ブルーレイディスクに収まり切れるか怪しい…。
さらに新しい要素も付け加えなきゃ、ただただ画質を一新しただけのリメイク作品になってしまう。
やっぱ今の時代に合わせた作りでなければ駄目だと思うし、ゲームも売れなくなると思う。
バレットのサングラスは、たぶん「ここぞ!」というシーンで外しそうw
FF7は細かいミニゲームがいっぱいあったけど、どこまで再現するつもりだろう…!?
ゴールドソーサーとか、昔のミニゲームを新しくしただけでは物足りなさを感じるので、
とことん凝った遊びに変えてほしい気もします。
バトルシステムに関しては、あれってどうなんだろう?
映像のようなシームレスでアクティブなバトルを目指しているとなると、
一見コマンドバトルのように見えて、アクションゲームみたいな感じなのかな。
FF15風に切り替えができる仕様とか?