ゲーム攻略マンのFF7リメイクの攻略日記





FF7リメイクの開発インタビュー

ゲーム雑誌の表紙

先日のPlayStation Experience 2015での発表後、電撃PlayStation Vol.605、
ファミ通2015年12月31日号にて、FF7リメイクのプロデューサー・北瀬佳範氏、
ディレクター・野村哲也氏に、インタビューを取り上げてたのをまとめました。


タイトル名を『FINALFANTASY VII REMAKE』に決定した理由とは?

FINALFANTASY VII REMAKEのロゴ
北瀬:

これが一番分かりやすく、伝わりやすいだろうと。
ストーリー性を表現したサブタイトルを付けるという案もあったが、
ヘタにサブタイトルを付けるとスピンオフや映像作品と誤解される可能性がある。


我々が制作しているものがなんであるのかを、
端的に表すワードとして『REMAKE』がベストだと考えた。


野村:

サブタイトルを付けると、外伝や続編のような印象になるので、
それは避けたいというのがありました。


FF7リメイクを分作にした理由とは?

北瀬:

これまでリメイクをしなかった理由は、FF7を今の技術で正面から作り直すのは相当大変で、
踏み切れなかったというのが少なからずあった。
きちんとFF7の密度感を保ったまま、HDでリメイクすると、
到底1作では収まらないボリュームになる。


「FF7をリメイクするなら、1本では収まりきらないだろう。」
という考えは当初からあった。何作にするかのイメージはすでにありますが、
分作の詳細についてまだ詳しくは教えれない。今後の発表をお待ちいただければと思います。


野村:

1本に収めようとすると、いろいろなところをカットして、ダイジェストのように
なってしまう部分も出てしまう。それではやる意味がないし、
例えば今回はオリジナル版では行けなかった、ミッドガルの各所を探索できるが、
やるからにはそういったことまで入れ込んで濃密に描き切りたい。


削る部分もあるが、追加する部分も少なくはないので、
フルボリュームでのリメイクにしなくてはいけないと判断して、
分作にすることを決めました。皆さんはスケジュールも心配でしょうし、
自分たちも早く遊んでもらいたい。その線引きのためでもあります。


北瀬:

今回お見せした映像は壱番街や八番街ですが、あれだけでもかなりの密度を感じられたと思う。
オリジナル版の内容すべてをあのクオリティでリメイクすると、どうしても1本に収めれない。
分作にすることでオリジナル版の内容をそぎ落とすことなく、
内容を補完したフルボリュームでリメイクしたいと思ってます。


ストーリーは今風に調整されるのか?

野村:

エピソードをより深く掘り下げるほか、仕掛けなども用意してたりする。
オリジナル版を遊んだユーザーの方々は、重要な部分も含めて、
ストーリーを最初から最後まで知っている分けですよね。
そんな人達にも、もう一度驚きを味わってもらえるようにと考えてます。


北瀬:

懐かしさをなぞって終わりというリメイクにはしたくない。
オリジナル版のファンをまたドキドキさせたい。
そんな気持ちを込めて、ストーリーは調整し直してます。


コンピレーション作品も踏まえたリメイクにするつもりです。
今回の映像に出てきたビッグスウェッジジェシーといったサブキャラに関しても、
そのキャラクターの深いエピソードまで語れるくらいに、膨らませたいと考えてます。


野村:

コンピレーション作品で登場した設定について、説明不足なんだろうなと感じる部分もある。
そこをきちんと繋ぐということですね。例えばPVに登場したビッグス、ウェッジ、ジェシーの3人。
彼らは序盤クラウドと共にそれぞれ活躍しますが、人物としての掘り下げはあまりなく、
何故アバランチに入ったのか?といった背景が語られていない。そういった描写を追加できればと。


キャラクターのモデリングはFF7アドベントチルドレンとは違って見える

クラウドとウェッジ
野村:

全て作り直している。当初ヴィジュアルワ ークス(スクエニの映像制作部門)に、
「FF7アドベントチルドレンのモデリングを流用できないか?」と聞いたところ、
10年以上前の技術なので、いま当時のものを出力するのは難しいと言われた。
FF7リメイクのクラウドは、今の時代に合わせたリアル路線なモデリングで作り直すことにした。


FF7アドベントチルドレンのモデルは10年以上前のものなので、
技術的に古すぎますし、今見るとデフォルメされすぎている。
今回のビジュアルは、目や鼻、髪などの細部に至るまで、
リアルとデフォルメのバランスを何度も何度も調子し、ようやくたどり着いたものになります。


リアル路線で行きつつも、ゲームのキャラクターとして成立するギリギリのラインに収めました。
生身の人間らしさを出し過ぎると、ゲーム内のキャラクターではなく、
コスプレをした人になってしまう。リアルに寄せてみようとした時期もあったが、
リアルになりすぎてちょっと気持ち悪かった(笑)


クラウドは肌の透明感や瞳の虹彩の描き込みなど、生々しさ怖さ、少し痩せた印象がある

野村:

ライティングのせいでしょうね。肌が白いのもそう見える要因かと。
野島さんは「病的な感じが凄くいい」と言ってました。


バレットがFF7アドベントチルドレンから雰囲気が変わった気がした

FF7リメイクのバレット
野村:

おそらく、今回の映像でバレットが一番インパクトがあったのではないでしょうか。
ガトリングガンはオリジナルからの頭身の変化に合わせてシャープなデザインに変えて、
サングラスを含めて細かい部分も手を加えてます。


パレットは序盤から出てくるキャラクターでもあるので、インパクト重視で調整しました。
当然サングラスの下の素顔もできているので、
サングラスを演出の小道具として使いたいと思ってます。


北瀬:

最初はFF7アドベントチルドレンのビジュアルでいくつもりだったので、
CGデータも流用できて結構早くできるんじゃないかなと思っていたところに、
野村が「バレットを書き直す」と言ってきて、「えっ!」となったのを覚えてます(笑)


ビッグス、ウェッジ、ジェシーたちもリアルに生まれ変わりましたね

FF7リメイクのビッグスとジェシー
北瀬:

オリジナルではデフォルメされたポリゴンキャラ&ボイス無しであっただけに、
インパクトが大きかったかと思います。当時は目をパチパチさせたり、
コクっとうなずかせたりして、感情などを表現してました。


今のグラフィックで同じ場面をオリジナルのまま再現すると、
非常に違和感があるものになってしまいます。例えばオリジナルでビッグスとウェッジが
「さあ、行こう」と言ってうなずくシーンは、リメイクでは目線の動きだけで表現していたりとか。


ボイスはFF7アドベントチルドレン以降の設定と同じなのか?

野村:

そうですね。ただFF7アドベントチルドレンのときのレッドは一言だけだったので、
特別出演というカタチでお願いしていたので、そこは調整するかもしれません。


基本的にはフルボイスになりますので、
今までに声があてられていなかったキャラクターは、新たに決めないといけません。
初めて声がつくキャラクターは、新たにキャスティングしてます。


デートイベントもフルボイスになるのか?

北瀬:

フルボイスである以上、そこも対応しないわけにはいかないでしょうね(笑)
ただ当時と社会情勢が違っていることもあり、
オリジナルにあったイベントの再現は慎重に対応する必要があると思う。


野村:

蜂蜜の館とか、いろいろありますよね(笑)


PVの障害物を避けるところはオリジナル版にはなかった部分ですね

北瀬:

魔晄炉の爆破後、脱出する場面の少し手前に、かがんで狭い場所を通るときの操作など、
チュートリアルを兼ねるシーンを追加してます。そうやって繊密に作っているので、
これを1作でどうにかしようとしていたら、橋本が現役のうちは無理でした(笑)


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